サイボウズは、簡易DBを搭載した「サイボウズOffice 9」をはじめ、業務支援ツールなど3製品のバージョンアップを発表した。
サイボウズは10月3日、グループウェア「サイボウズOffice 9」(Office 9)を発売した。従来版から機能を強化したスタンダード版と、簡易データベースシステムを備えたプレミアム版の2形態で提供する。また、スマートフォンアプリ「KUNAI」およびリモートアクセスサービスの新バージョンも発表した。
Office 9のスタンダード版では、スケジュールや施設予約といった従来バージョンの標準機能に加え、追加オプションとして提供していたワークフロー、プロジェクト、報告書の作成機能などを標準機能とした。プレミアム版ではスタンダード版の機能に加え、業務システムを作成できる簡易データベース機能「カスタムアプリ」を搭載。これにより、ユーザーは「チームメンバー同士でコミュニケーションしながらタスク管理や作業の引き継ぎなどをできるようになり、さまざまな業務を効率化できる」(サイボウズの青野慶久社長)としている。
カスタムアプリは、Microsoft Excelなどで作成したような業務管理データをOffice 9上で作成・管理・共有できる機能。ベースに同社のWebデータベースシステム「サイボウズデヂエ」を採用して開発した。メッセージ機能やスケジューラと組み合わせることで常に最新データを作業メンバー間で共有できるようになっており、導入企業内のコラボレーションを促進するという。
青野社長は「これまで多くの企業では、コミュニケーションのための情報系システムとデータを管理する基幹系システムの仕様が異なっており、そのことが社内コラボレーションの阻害要因になっていた」と説明。「(Office 9では)コミュニケーションツールにデータベースを内包した」と、新製品をアピールした。
サイボウズOffice 9のライセンス価格は次の通り。
ユーザーライセンス数 | スタンダード | プレミアム |
---|---|---|
10ユーザー版 | 6万3800円 | 8万2800円 |
20ユーザー版 | 9万7800円 | 12万8000円 |
50ユーザー版 | 18万9000円 | 24万8000円 |
100ユーザー版 | 37万8000円 | 49万8000円 |
150ユーザー版 | 52万8000円 | 68万円 |
200ユーザー版 | 68万4000円 | 88万円 |
250ユーザー版 | 84万円 | 108万円 |
無制限版 | 138万円 | 168万円 |
また、スマートフォンアプリKUNAIの新バージョンも発表した。従来までのスケジュール機能に加え、新たにメッセージ機能やワークフロー管理機能などを搭載している。Android/BlackBerry/iOS/Windows Phoneに対応しており、利用は無料。
バージョンアップに伴い、新たに端末を遠隔から初期化したりロックしたりできる機能を備えたMDM(Mobile Device Management)パックを用意した。MDMパックの価格は次の通り。
ユーザーライセンス数 | KUNAI MDMパック |
---|---|
5ユーザー版 | 4万8000円 |
10ユーザー版 | 9万6000円 |
20ユーザー版 | 19万2000円 |
50ユーザー版 | 48万円 |
100ユーザー版 | 96万円 |
併せて、業務システムへの社外からの安全なアクセスを実現するという「サイボウズ リモートサービス」の新バージョンも発表した。従来製品では1つのサイボウズ製品にしかリモートアクセスを設定できなかったが、新バージョンのスタンダード版では複数のサイボウズ製品へのアクセスを設定できるようにしたほか、プレミアム版ではさらに複数のサードパーティ製品にもアクセスできるようにした。
新バージョンでは新たにクライアント証明書の作成機能も追加しており、部署ごとなどで異なるアクセス権限範囲を細かく設定できるようにしたという。
サイボウズ リモートサービスの価格は次の通り。
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