既に発表された機器以外の接続可能な機器や使い方の可能性はどのようなものなのだろう。「プロファイルとしてベーシックイメージング、オブジェクトプッシュ、ダイヤルアップネットワーキング、ハンズフリー、シリアルポートを搭載しているので、これらのプロファイルを持つ機器との間ではつなげて使える可能性もある」と今村氏は話す。
「Bluetoothには方言のようなものもあるので、つながらないものもあるが、オブジェクトプッシュやダイヤルアップネットワーキングのプロファイルを持つものならつながるだろう」
つながる可能性が高く、ニーズの上で現実的なのはBluetooth対応のヘッドセット。車載用途ではG-BOOK対応のカーナビへの対応が謳われているが、その稼働台数を考えると現状では使うユーザーが限られてしまう。一般的なユーザーが使うには、Bluetoothヘッドセットのほうが現実的だ。「独自のプロトコルというのはないので、ハンズフリープロファイルをヘッドセット側に載せていただければ使えるはず。そのあたりはヘッドセットメーカー側の対応次第」
またBluetooth対応の電子ペン「アノトペン」(2001年4月の記事参照)も面白い使い方ができそうだという。「アノトペンはダイヤルアップネットワーキングプロファイルを使っているので、けっこういろいろな使い方ができるのではないか」
A5504TにBluetooth機能を搭載するにあたり、どのプロファイルを載せるかは迷ったところだという。「つなぐ先の相手次第なので、何とつないでどう使ってもらうかが問題だった」
音楽データのストリーミング再生に対応する「AVプロファイル」が選択肢の一つとして挙がっていたが、今回は相手側の機器がまだ見えてこなかったことと、携帯電話上で動かすのが処理的に厳しいということから見送られた。
Bluetoothの世界ではメジャーなパーソナルエリアネットワーキングプロファイル(2002年2月の記事参照)も搭載されなかった。「これさえ載っていれば何でもできる、というイメージがあるが、それは何ができるかよく分からない、ということでもある。具体的な提案ができないと、何のために載せるのか分からない。そこが見えなかった」
発売後のプロファイルの追加は「ほぼ無理だが、できなくはない」という。それはBREWアプリ上からシリアルポートプロファイルを制御できる仕組みがあるからだ。「その上でどこかのソフトメーカーがプロファイルを作れば載せられないことはないが、そこまでするならシリアルポートプロファイルで作ってしまったほうが楽かもしれない」
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.