KDDIの2014年夏モデルの「URBANO L03」は、40〜50代の男女をターゲットにした京セラ製のスマートフォン。フィーチャーフォンからの乗り換えも視野に入れており、歴代URBANOと同じくエントリーユーザーに優しいモデルだ。しかも前機種のL02から大幅にスペックを強化しており、OSはAndroid 4.4、プロセッサはクアッドコアの「MSM8974AB」(2.3GHz)を搭載している。ほかのau夏モデルと同じくLTE(キャリアアグリケーション可)、WiMAX 2+に対応している。
デザインはホームキーと側面にリアルメタル(アルミ)を採用し、特に側面のディスプレイ付近を削ることでエッジを際立たせ、高級感を出している。
また物理キーは樹脂とアルミのハイブリッドで、カチカチとクリック感があり、押し心地がいい。明るい場所では分かりにくいが、画面点灯中はボタンが光る仕組みとなっている。
右側面にはカメラの起動や撮影をするカメラキーと、電源キー、ボリュームキーが配置され、それぞれキーのサイズも大きく、形もハッキリしていて押しやすい。左側面はボタンを搭載していないためスッキリとしているが、急速充電に対応した端子が背面寄りに配置されている。
背面は緩く曲線になっており、手にフィットしやすい。こちらに搭載されているカメラは、前機種と同じく有効約1300万画素のソニー製センサー「Exmor RS for mobile」だ。カメラには地図上に画像を表示する「フォトライブラリ」、人物と夜景を合成してキレイに撮れる「夜景ポートレート」、連写後キレイに撮れた写真にマークが付く「セレクトショット」が新たに加わり、また写真にさまざまな効果を加える「エフェクトプラス」もさらに充実させた。
IPX5/IPX8相当の防水、IP5X相当の防塵(じん)性能に加え、米国国防総省のMIL規格にも準拠した耐衝撃性も備える。1.22メートルの高さから合板へ26方向に落下させる試験をクリアしている。とくにディスプレイ周りは縁部分が0.5ミリ盛り上がっており、傷がつきにくいよう工夫されている。パネルには旭硝子の新素材強化ガラス「Dragontrail X」を国内で初めて採用した。同ガラスは通常よりも弾力性がありパネルが割れにくい点を特徴としている。
エントリーユーザー向けの機能では、ホーム画面が4種類あり、「ホーム切替」アイコンで簡単に変更できる。内訳は「標準ホーム」のほか、ホーム画面が1枚で、アプリなどのショートカットを配置できるフィーチャーフォン風な「エントリーホーム」、アイコンが大きくシンプルな作りの「かんたんメニュー」、auが夏モデルと同時に発表した「auベーシックホーム」。前機種と同じく「でか文字」の表示も可能だ。
また履歴ボタンを長押しすると、画面の一部を拡大できる「拡大鏡」、画面を下にスライドさせ、片手操作をしやすくする「スライドスクリーン」、左手でもメニューやアドレス帳のタブが選びやすい「左手用タブ表示」に切り替えられる。
フィーチャーフォンで便利だった機能も追加され、応答できない場合に音声メッセージが流れる「着信応答拒否」、通話中に録音ができる「通話音声メモ」、運転中で電話に出られない場合の「ドライブモード(着信音なしで応答、メッセージが流れたあと伝言メモが起動)」、通話料金の表示、海外ローミング中の着信拒否などに対応。充電の開始/終了音を鳴らすこともできる。
京セラの独自技術としておなじみの「スマートソニックレシーバー」も引き続き搭載されている。音と振動で相手の声を伝えるため受話口は無く、周りが騒がしいところでも聞こえやすい。なおau +1 collectionで用意されるURBANO専用オプション「Window Case」を使うと、ケースでディスプレイを覆ったまま通話が可能なほか、フィーチャーフォンのサブ液晶のように画面を使える。日時のほか、天気予報、着信を表示し、ケースの上からホームキーを押すことも可能。ケースを開くと卓上ホルダに挿すこともできる。卓上ホルダは最大3.1アンペアの急速充電に対応しており、バッテリー残量0の状態から30分で約50%の充電が可能。URBANO L03はフル充電なら3日以上使えるとされており、この卓上ホルダを使えば「17分で丸1日分が充電できる」としている。
本体のサイズは70(幅)×140(高さ)×9.9(奥行き)ミリ、重量154グラムだが、Qiを内蔵したワイヤレス充電対応モデルもあり、こちらは70(幅)×140(高さ)×10.3(奥行き)ミリ、159グラムとなっている。バッテリー容量は3000mAh。前機種と異なり、バッテリーの取り外しはできない。ストレージは16Gバイトで、メインメモリは2Gバイトだ。
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