第51回 “何を撮ったか”自動で分類してくれる「Impala」で写真を整理するのだ荻窪圭のiPhoneカメラ講座(1/2 ページ)

» 2014年06月10日 10時58分 公開
[荻窪圭,ITmedia]

 写真整理の基本って「いつどこで何を」撮ったか、に尽きるわけですよ。で、iPhoneの写真アプリってその辺を無視して全部一緒くたにしてくれるからあとから探すのが大変で困ったものなのだ。

 iOS7になって「いつどこで」を基準に区切ってくれる(コレクションとかモーメントとか)ようにはなった(荻窪圭のiPhoneカメラ講座:第27回 iOS7で大きく進化した「写真」アプリ)

 しかし、残る「何を」撮ったかに至っては手つかず状態。

 何を撮ったかなんて撮った人にしか分からんだろ、といわれればそれまでなんだけど、実は、画像から何を撮ったかを判断する技術って各地で研究されてて、すでに使われ始めているのだ。

 例えば多くのデジカメは「シーン自動認識撮影」機能を持っているんだけど、あれはカメラ内で「人物か風景か夜景か」などを判断してる。GoogleもGoogle+ フォトにアップロードした写真に対して自動分類をしてる。

 iPhoneで撮った写真にも、「何を」撮ったか自動的にチェックして分類する機能が欲しい! そうすれば「いつどこで何を」の3拍子が(ある程度は)そろうじゃないか。大量に写真を撮る人にとっては、あとから写真を探すのが格段に楽になるじゃないか。

 そんな未来を垣間見せてくれるアプリが出たのである。

Impalaで自動分類するのだ

 そのアプリが「Impala」(インパラ)である。

 Impalaを起動すると、iPhone内にある全画像を順番にチェックして自動的に分類してくれるのだ。いったい何をしてくれるのか。分類の様子をムービーに撮ったのでごらんあれ。

「Impala」(インパラ)による自動分類のようす。こんな風に、カードを配るように写真を分類していってくれるのだ

 面白いでしょ。写真をこうやって自動的に分類してくれるのだ。うちのiPhoneには1万枚以上の写真がはいってるけど、気長に待ってたら全部ちゃんと分類してくれた。

 そうそう、延々と分類させるとバッテリーをかなり消耗するので、いつでも充電できる自宅にいるときにやるのがいい。

 現在分類の対象になってくれるのは16種類。実際のわたしのiPhone写真分類結果を見ながらどうぞ。枚数が多い順に並んでおります。

photo 屋外・屋内・建築・食べ物・猫・テキスト
photo 女・友達・車・夕日と朝日・山・男
photo ビーチ・子供・パーティーライフ・赤ちゃん

 以上。

 屋内・屋外が多いのは当然として、建築→食べ物→猫という順番で、人物写真が少ないってとこに我ながらなんだかなあと思う次第。男性なんて何やらわからん木像(人じゃないし……)を含めても113枚ですから。女性の1/3……ってリア充な生活をしてるからではありません。職業柄です。赤ちゃんにいたっては自分で撮ったんじゃなくて、友達が送ってきた写真ですから。

 そう考えると、自分がどんなものをよく撮ってるかを見るのにもよさげなアプリともいえる。

 ちなみに猫があって犬はないのかよ……ってありません。開発元のWebサイトへいくと「sorry,no dogs」と謝ってる。でも総合的に分類のジャンルとしてはいい線いってると思う。試しに「猫」アルバムを開いてみる。

photo 猫アルバムを開いてみた

 見事に猫写真が並んでるのが分かるかと思う。同じ写真が混じっているように見えるけど、これはたぶん、カメラロールとフォトストリームの両方で写真が重複してたり、HDRのオンとオフで2枚あったりするせいかと思う。

 右上に「時間/スコア」とある。「スコア」はImpalaがその写真を判断したときの正確性。スコアが高いモノ(たとえばこれは猫である確率が高いぞ、ってもの)が上の方にきてるという意味。実際、どんどんスクロールさせていくと、「あまり確かではないもの」に切り替わる。

photo 猫アルバムの「あまり確かではないもの」

 確かに、よく見ると猫にまじって鳥の写真もあったりする。

 「猫」はびっくりするほど高い確率で分類してくれたけど、これが「男」になるとけっこうあやしくて面白い。

photo 男アルバムの「あまり確かではないもの」

 短髪の女性や鎌倉の大仏、それにお地蔵様が混じっていたり、よく見るとソフトクリームとか人じゃないものまでピックアップされている。夕日と朝日になるとかなりいい感じで分類してくれてる。こうやって朝焼けや夕焼けの写真が並ぶときれいですな。

photo 「夕日と朝日」アルバム

 基本的に「取りこぼすよりは、確率が低くてもそうかもしれないものは採用しちゃえ」という精神で分類しているようなので、そこはおおらかな気持ちで見てあげるのがよいかと。

 もし「いらんものがたくさん混じってて困る」と思ったら、手動で消せる。サムネイルを長押しすると左上に「×」がつくので、間違って分類されたものがあったらマメに消してやればいい。

photo 「食べ物」アルバムで、不要なものを消すぞ、という図。でも「食べ物」写真は想像以上にちゃんと分類してくれていた

 で、Impalaの機能はこれだけ。

 実用性よりは、Impalaを開発してる会社の技術デモみたいな性格が強いアプリだから、実用性はまだこれからって感じ。その辺はユーザーが一工夫すればよい。純正の「写真」アプリと連動させるのだ。

 Impalaでアルバムを開くと一番上に、「このアルバムをiPhoneフォトギャラリーに追加」と書いてある。これをタッチすると、iPhoneの写真アプリ内にアルバムが作られるのだ。実行したあとで写真アプリの「アルバム」を見るとこうなってるのである。

photo 写真アプリの「アルバム」を見るとお尻の方に「〜〜 by Impala」というアルバムが作られてるのがわかる。
photo 中味はちゃんとImpalaが分類した猫写真

 iOSのアルバムは「カメラロール」などのフォトライブラリにある写真から「これとこれとこれ」ってピックアップしたカタログみたいなもの。だからアルバムが増えても写真本体はフォトライブラリにあるだけだからストレージが減ったりはしないし、アルバムを削除しても本体は消えない。便利なヤツなのだ。

 で、大事なのは新しい写真を追加して、Impalaがそれを分類すれば、フォトライブラリ側のアルバムもちゃんと更新してくれるということ。

 まあ、Impalaの自動分類がどのくらいアテになるかは微妙だけれども、個人的な感触としては「素晴らしいデキ」だ。たまに「これはちゃうやろ」というのがまじってるのは愛嬌ということでOK。

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