話しかけてくれる「emopa」を写真と動画でチェックスマホに恋をするかも?

» 2014年10月01日 20時13分 公開
[田中聡,ITmedia]

 スマートフォンを置いたり振ったりすると、ユーザーの状況に合わせた言葉を話しかけてくれる「emopa(エモパー)」を、シャープが2014年冬のスマートフォンから提供する。emopaは実際のところ、どのように利用するのだろうか? 話しかけるときの様子や設定の詳細を見ていこう。

 emopaで話しかけるキャラクターは、けなげに頑張る「えもこ」(女性)、渋い声で語る「さくお」(男性)、ひたすら自由につぶやく「つぶた」(ブタ)の3種類を用意する。今回はえもこで試してみた。こんな感じだ(以下の動画を参照)。

 イントネーションが少しぎこちない感もあるが(逆にそこに味がある、ともいえるが)、けなげなキャラクターが伝わってくる。使い始めてから100日がたつと教えてくれたり、バックアップを取ろうとするとお別れの言葉を語ってくれたり、えもこさんは、まるで恋人のように振る舞ってくれる。

 emopaは、スマートセンシングによって、ユーザーの習慣や行動を学習してくれるので、買ってからすぐにでも使い始められるが、事前に細かな設定も行える。設定内容はemopaのオン/オフ、マナーモード中の音声、ユーザーのプロフィール、emopaが話すテーマ、ニュースのジャンル、日替わり情報など。emopaのキャラ名も変更できる。

photophotophoto emopaの設定内容。emopaの機能自体をオフにすることもできる(写真=左)。ユーザーのプロフィールを設定する(写真=中)。emopaに読み上げてもらうニックネームを決める(写真=右)
photophotophoto emopaのキャラクターは3人いて、名前の変更もできる(写真=左)。自宅や職場の場所を登録しておける(写真=中)。emopaが話す話題も細かく決められる(写真=右)
photophotophotophoto 話してくれる内容は、スマホの状態、イベントやスポット情報、ニュースの種類、日替わりの情報(今日は何の日、占い)など

 「エモパーの記憶」からは、バックアップを取ったり復元したりできる。バックアップはmicroSD経由で行う。「記憶の削除(お別れ)」という項目名からは、そこはかとない切なさを感じてしまう。

photo emopaとやり取りした履歴(思い出)は、microSDにバックアップを取れる

 emopaは自宅にいるときは、端末のディスプレイを上にして置くたびに話しかけてくれる。放置しているときに突然話しかけてくる、といったことはなく、「置く」というトリガーが必要になる。自宅にいるかどうかは、主に「1日の中で長時間いるかどうか」で判定しているそうなので、会社にいるときに端末を置いても話しかけることはなさそうだが、設定から自宅や職場の位置情報を登録しておくのが確実だろう。

 ほかに、端末を振ると、家でも外でもemopaが話しかけてくれる。シャープによると、誤作動を防止するために、ある程度強く振らないと話さないようにしているという。また、端末は3回振る必要がある。試作機のためか、振っても失敗する(話しかけてくれない)ことがあったが、誤作動防止と精度向上のバランスをどのように取るか、シャープ側も苦労しているようだ。


 emopaに向かってユーザーから話しかけられないのが残念だが、今後、双方向の会話が可能になれば、人工知能に恋をする男性を描いた映画「her/世界でひとつの彼女」のように、「スマホに恋をする」なんて話も大げさではなくなる……かもしれない。

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