いよいよ5月から始まる、「SIMロック解除」の義務化。各メーカー、キャリアが対応に追われるなか、大手量販店・ヨドバシカメラは5月中旬以降、主要店舗に「SIMフリーカウンター」を開設すると発表し、小売業界でも整備が進んでいる。SIMロック解除が義務化されれば、通信会社の選択の幅が広がるうえ、海外で自分のスマホを使う時の手続きも楽になるなど、ユーザーにとってのメリットは大きそうだ。
一方で話題の「SIM」に関する新しいサービスが、日本を訪れる外国人観光客に評判になっている。そのサービスとは「SIM専用自販機」。この自販機を運営しているNTTコミュニケーションズに話を聞いた。
「今年の3月に東京・お台場と関西国際空港に設置しました。世界初となる開通機能付きSIM自動販売機となります」(NTTコミュニケーションズ 経営企画部 広報室 報道担当・川崎典明さん)
この自販機は、プリペイドSIMを購入できるだけでなく、パスポートスキャナを内蔵しており、ネットワーク開通に必要な契約者情報の入力を大幅に削減できるため、最短2分程度でネット利用が可能な状態になるそう。
「操作も簡単ですぐに使えるようになるため、利用者からは驚きの声もあるようです。利用料はクレジット決済ですので、関空では日本円に両替する前に利用されている人も多いみたいですね。お台場では観光途中でも利用できるとこちらも評判を得ています」
この便利なサービス、日本に住んでいる僕たちは利用できるのだろうか?
「このSIMの開通機能付き自動販売機はあくまで外国人向けのサービスです。日本人向けのサービスとしては、開通機能等の多機能はありませんが、プリペイドSIMが購入できる自動販売機が成田と大阪のホテルに1台ずつあります」
SIMロックが解除されても、ネットワークの開通作業が手間なのは事実。今回の自販機のような、簡易に開通できるようなツールがあればうれしいが、それには少し時間はかかりそう。
海外旅行では自分のスマホを利用する人も多いだろう。まだ海外展開は現状では考えていないというが、この“2分で開通”できる便利なSIM自販機の海外進出にも期待したいものだ。(辺土名悟/GRINGO&Co.)
© RECRUIT HOLDINGS CO.,LTD. all rights reserved.
© Media Shakers Inc. all rights reserved.