「Surface 3」はY!mobileのニュースタートにふさわしい製品――ソフトバンク エリック・ガン専務

» 2015年05月19日 21時47分 公開
[平賀洋一ITmedia]

 ソフトバンクモバイルと日本マイクロソフトは5月19日、10.8型Windowsタブレット「Surface 3」のLTE対応モデルを6月19日に発売すると発表した。予約は5月20日から受け付ける。

photo ソフトバンクモバイルと日本マイクロソフトが「Surface 3」の国内販売を発表。左から、米Microsoftのブライアン・ホール氏、日本マイクロソフトの樋口泰行社長、ソフトバンクモバイル専務執行役員のエリック・ガン氏
photophoto 「Surface 3」

 両社の“戦略的パートナーシップ”により、Surface 3を世界に先駆けて日本市場に投入する。国内の個人向け販売はY!mobileブランドで行い、Y!mobileのキャリアショップまたは家電量販で取り扱う。本体価格はストレージ容量が64Gバイトのモデル(メモリは2Gバイト)が8万1800円(税込、以下同)、同128Gバイト(メモリは4Gバイト)の上位モデルは9万1800円。どちらもOSはWindows 8.1で、「Office Home & Business Premium」と1年間有効の「Office 365」サービスが付属する。

photophoto マイクロソフトとパートナーシップを結んだソフトバンク。法人向けはソフトバンク、個人向けはY!mobileで販売する
photophoto 端末価格は8万1800円。月額3696円の専用プランを用意した。Y!mobileスマホとのシェアプランもある
photophoto 販売チャンネルと購入特典。7月31日までの購入なら基本料が最大3カ月間無料に

 対応周波数は、LTEが2.1GHz帯(Band 1)/1.7GHz帯(Band 3)/900MHz帯(Band 8)、3Gが2.1GHz帯(Band 1)/900MHz帯(Band 8)。最大通信速度は下り112.5Mbpsだ。サポートする周波数は市場(国)別に設定しているため、海外モデルとは異なるという。端末はSIMロックフリーで、SIMカードはNano SIMを使用する。なお、接続試験はソフトバンクモバイルの回線としか行っていないという。

 Y!mobileではSurface 3専用の料金として、月間7Gバイトで月額3696円の専用プランを用意した。契約期間は3年間で、4年目以降は月額4196円になる。またY!mobileスマートフォンのデータ料金(月間7GBバイトのスマホプラン L)とシェアすることで、Surface 3を端末代金のみで利用できるプランもある。なお3日間のデータ使用量でかかる通信速度制限は、「スマ放題と同じ扱いとしており、設けていない」(ソフトバンク担当者)とのことだ。

 発売を記念し、回線込みで予約購入した人に純正アクセサリーの「Surface Pen」をプレゼントするほか、6月19日から7月31日までに購入したユーザーの月額基本料を、3カ月間無料にするキャンペーンも実施する。

 なお端末購入時の回線契約は必須ではなく、SIMなしでSurface 3のみを購入することもできる。ただその場合は割賦購入ではなく一括購入のみとなり、上記キャンペーンの対象外になる。

photophoto キーボードカバーを外せばまさにタブレット。背面のWindowsロゴは薄い金属版でインレイしている
photophotophoto 背面のマグネシウム製キックスタンドは3段階の角度が付けられる
photophoto 側面にフルサイズのUSB 3.0端子、Mini Display Port、Micro USB端子などを備える(写真=左)。背面に800万画素のオートフォーカス対応カメラを搭載。ちなみにインカメラは350万画素(写真=右)
photo アンテナピクトはタスクバーに

法人向けはソフトバンクが販売 Wi-Fiモデルも

 個人向けモデルをY!mobileチャンネルで販売する一方、法人向けモデルはソフトバンクブランドで販売する。法人向けはOSがWindows 8.1 Proになり、法人用Office 365や、保守・サポート業務、端末のレンタルといったサービスも組み合わせて提供する。

 LTEの料金はスマ放題の「法人タブレットプラン」か「法人データシェア」に対応する。また法人向けにはWi-Fi専用モデルも用意した。価格はWi-Fiモデルが6万8800円から、LTEモデルが7万8800円から。

 法人向けモデルはすでに三井住友銀行がLTEモデル600台、Wi-Fiモデル400台の導入を決定している。育児や介護など時間的制約のある従業員向けにリモートアクセス環境を提供することでワークスタイルを変革し、ダイバーシティ(多様性)を進めて競争力の強化を図るという。

ニュースタートにふさわしい製品

 日本マイクロソフトが5月19日午後に行った製品発表会では、同社の樋口泰行社長、米Microsoftのブライアン・ホール氏がSurface 3の魅力を語った。またソフトバンクモバイル専務執行役員のエリック・ガン氏もゲストとして登壇し、パートナーシップの経緯や、Y!mobileにおけるSurface 3の位置付けなどを明らかにした。

 ガン氏によると、ソフトバンクグループがSurface 3を販売する計画は2014年9月にスタートしたという。「キックオフ後、LTE回りの設計や販売計画など、米国や日本で毎週のように打ち合わせを行った。命をかけたといっても良い製品で、(合併後の)ニュースタートにふさわしい製品だ」(ガン氏)。

 また「ソフトバンクもY!mobileもグローバルモデルを販売しているが、ほとんどはすでに海外で発売されたものを、遅れて日本で売られている。しかしこのSurface 3は日本が最初。しっかり数字を残したい」「Y!mobileのラインアップがSurface 3だけという声もあったが、命をかけて、メイン商材の一本としてがんばりたい」(ガン氏)と意気込んだ。

 日本では個人向けにLTEモデルのみの提供となるが、その理由についてマイクロソフトでは、「LTEのカバレッジが高く、Surface 3をフルに活用できるため」と説明。ホール氏はLTE通信を使ってリッチコンテンツを再生するデモを披露し、「Surface 3は処理能力も高く、全画面表示のコンテンツも快適に動作する。またこうした利用を支えるソフトバンクのLTEネットワークは素晴らしい。米国ではまだ、このようなLTEを使ったデモは行えない」とアピールした。

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