コラム
» 2017年06月13日 18時21分 UPDATE

ふぉーんなハナシ:iPhoneを世界中で通信可能にするバーチャルSIM一体型ケース、見せてもらいました

iPhoneに装着するだけで、世界中でデータ通信や通話が利用できるケースがある。「GWiFi」が採用しているSimgoの「クラウドSIM」によって実現している。日本での導入も視野に入れているという。

[田中聡,ITmedia]

 SIMを差し替えることなく、世界約100カ国でデータ通信ができる「GWiFi」のルーターが登場した(関連記事)。遠隔でSIMを操作できる「クラウドSIM」という仕組みを使っているのが大きな特徴で、各国の通信キャリアに自動で接続する。

 これ、ルーターじゃなく、自分のスマホでも使えたらなぁ……と思った人もいるのでは? 実は、それを可能にするアイテムを、クラウドSIMを提供しているSimgoが開発している。

 GWiFiの発表会が終わった後、Simgo CEOのAvi Ben Shlush氏にそのアイテムを見せてもらった。それはiPhone 6や7向けに作られた……ケース? なのだが、側面の内側に、なにやら金属の板が付いている。このケースをiPhoneに装着すると、ちょうど板の部分がSIMスロットに挿せるようになっている。そう、この板が“バーチャルSIM”として機能し、クラウドSIMサーバからコントロールが可能になる。つまりiPhoneに装着するだけで、世界中で通信可能な状態になるのだ。

Simgo 3G対応、iPhone 6/7向けバーチャルSIM一体型ケースのプロトタイプ。ケース自体に電力が必要で、電源ボタンや、バッテリー残量・SIMの状態なども表示される
Simgo 金属の板がバーチャルSIMで、接続するキャリアの情報が都度書き込まれる

 ケースには、クラウドSIMのサーバと接続するためのアンテナが搭載されているので、バーチャルSIMを挿せばいいわけではない。アンテナを格納するモノが必要なため、ケース型を採用した。

 このケースが対応している通信は3Gだが、まだ発売されていない。世界では2G(GSM)に対応したバーチャルSIM一体型ケースが販売されているが、この後継機として開発されている。Shlush氏によると、海外では法人向けの販売が主流で、スマホとルーターを個別に持ちたくないという人が、ケースを利用しているそうだ。一方、「iPhoneにカバーを付けたくない」という人もいるため、ルーターを購入する人も一定数いるとのこと。

Simgo 右は実際に発売されている、2G対応のケース。Mobile World Congress 2014で発表した。左の3G版の方が薄い

 日本でGWiFiを提供するBroadLineの代表取締役 長岡守氏によると、日本でも、こうしたバーチャルSIM一体型ケースの販売を視野に入れているという。音声通話にも対応しているため、同じ電話番号を日本と海外で利用できるメリットもある。

 今回見せてもらった3G対応ケースのプロトタイプはiPhone 6/7向けだが、Shlush氏によると、他のスマートフォンへの拡充も検討しているという。ケースの価格はルーター「G3000」と同じ1万9800円(税別)ほどを想定しているとのこと。日本でも使うのであれば、ぜひLTE対応ケースの登場にも期待したい。

 ルーターを持ち込まず、SIMも差し替えず、スマホにケースを装着するだけで、ローミングじゃなく現地キャリアに接続して、リーズナブルな料金で通信できる……そんな夢のようなアイテムが、間もなく日本でも登場するかもしれない。

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