Googleが普及に注力 新しいメッセージング規格「RCS」って何?日本キャリアの採用なるか?

» 2018年02月23日 20時20分 公開
[井上翔ITmedia]

 Googleが、Androidプラットフォームで「RCS(Rich Communication Services)」というメッセージングサービスをサポートするための取り組みを強化している。2月26日(中央ヨーロッパ時間)からスペイン・バルセロナで開催される「Mobile World Congress 2018」では、同社のパートナー企業がRCSを使ったデモンストレーションを行うという。

 「RCS」とは一体どのようなメッセージングサービスなのだろうか。そして、日本の携帯電話用メッセージングサービスにどのような影響を与えるのだろうか。

GoogleによるRCSの例 RCSを使ったメッセージのやりとり例(Google Blogのエントリーから引用)

RCSは「SMSを代替するリッチなサービス」

 RCSは、移動体通信に関する業界団体「GSM Association(GSMA)」が策定した「SMS(Short Message Service)」の代替を目的としたメッセージングサービスの規格だ。

 規格化に向けた動きは2007年から行われており、2016年11月に相互運用性について定めた「Universal Profile」の初版が策定された。GSMAのWebサイトによると、Universal Profileに賛同する企業は通信事業者(キャリア)が55社、端末メーカーが11社、OSメーカーが2社(いずれも記事執筆時現在)。その中にはNTTドコモやKDDIも含まれている

賛同企業 GSMAのWebサイトに掲載された「Universal Profile」の賛同企業。NTTドコモとKDDIも名を連ねる

 その名の通り、RCSは“リッチ”なコミュニケーションサービスを志向しており、主に以下のような機能を備えている。

  • メッセージング
  • チャット(1対1、グループ)
  • 音声メッセージング
  • IP音声通話
  • ビデオ通話
  • ファイルの送受信
  • コンテンツの共有
  • 位置情報の共有

 Googleでは、企業がRCSメッセージを顧客に配信する手助けをする「Early Access Program」を2017年2月から米国とメキシコで提供している。このサービスを使えば画像付きのクーポン券の配信、詳細情報付きのアラートメッセージなど、RCSの特性を生かしたメッセージを簡単に配信できるという。

 「『MMS(マルチメディアメッセージングサービス)』や他のメッセージングアプリを使えば同じことができるのでは?」と思うかもしれないが、Universal Profileに準拠したRCSはSMSと同様に電話番号さえあれば送受信ができることとキャリア間で互換性がある(≒仕様上の差異がない)ことが大きなメリットなのだ。

RCSを使った企業からのメッセージ Universal Profileに準拠したRCSでは、キャリアやアプリを意識せずにリッチなメッセージを送れる

日本での導入は?

 GSMAが公表しているRCSの導入状況によると、現在27カ国の50キャリアがRCSに対応しているという。この中に日本は含まれていないが、「導入に高い興味を示している国」として挙げられている

 先述の通り、ドコモとKDDIはRCSのUniversal Profileに賛同している。両社のいずれか、あるいは両社ともに何らかの形でRCSに対応する可能性がある。両社が対応するとなれば、同プロファイルの賛同企業に含まれてないソフトバンクも何らかの対応を迫られる可能性もある。

 端末側の対応状況も気になるところだ。Android端末では、Google純正の「Android メッセージ」をデフォルトのSMSアプリに設定するとRCSを送受信できる。Windows 10 Mobileスマホについては、OSレベルで対応している。iPhone(iOS)は対応していないが、「iMessage」で同等機能を使える(互換性なし)。

RCS導入マップ GSMAが公表しているRCSの導入状況では、日本は「High-interest(導入に高い興味のある国)」となっている

 日本でRCSは導入されるのか。MWC 2018において何らかの発表があることを期待したい。

関連キーワード

Google | GSM Association | Android | Mobile World Congress


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月26日 更新
  1. auから高耐久スマホ「TORQUE G07」登場 耐泥水に対応、衛星通信専用アンテナを搭載 実機を速攻チェック (2026年02月25日)
  2. Google新保証「Pixel Care+」開始 画面修理やバッテリー交換を無料に 「偶発的な損傷も回数無制限で補償」 (2026年02月24日)
  3. Apple初の「折りたたみiPhone」は2026年9月に登場か 約30万円でTouch ID復活とのうわさも (2026年02月24日)
  4. 「ドコモ MAX」の特典を“スポーツ以外”に拡充した理由 映像だけでなくリアルな体験価値の提供も (2026年02月25日)
  5. “一生モノ”の有線イヤフォンを探しているなら検討したい「ゼンハイザー IE 600」が約11万→6.9万円に (2026年02月24日)
  6. 楽天モバイル回線のMVNOサービス「ゼロネオモバイル」登場 月額6248円でデータ無制限、60回払いで端末実質0円 (2026年02月25日)
  7. 「Nothing Phone (4a)」の背面画像を公開 早くも「かっこいい」「好き」の声SNSに (2026年02月24日)
  8. ソフトバンク史上初の「10万件純減」――KDDIと共に「数より質」の経営にシフト (2026年02月22日)
  9. 5.3型の小型スマホ「Mode 1 Pocket」を試す 唯一無二のサイズ感、サブ機での運用が最適か (2026年02月23日)
  10. 【ワークマン】1500円の「エヴァンゲリオンサコッシュ」 30周年限定デザインの4色展開 (2026年02月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年