インタビュー
» 2009年11月10日 18時00分 UPDATE

「タイムマシンは使われていない」:それでも「データレスキュー」ならきっと何とかしてくれる (1/2)

アイギークが行った調査によれば、Macユーザーの87%がデータ消失の経験を持ち、そのうち半数が復元を試みることなくあきらめているという……ちょっと落ち着こうか。

[後藤治,ITmedia]
og_dr_001.jpg 「データレスキュー3」日本語版

 アイギークが国内向けに発売する「データレスキュー3」日本語版は、誤って削除してしまったファイルや、壊れたデータを復元してくれるMac向けユーティリティソフトだ。ある日突然PCが不調になり、大事なデータがすべて失われてしまう――想像するだけでも背筋の寒くなる事態だが、同社が行った調査によれば“上級Macユーザー”の87%がそうした経験を持つという。また、Mac OS X v10.5“Leopard”以降、高機能バックアップツールとしてTime Machineが用意されているが、実際にバックアップを取っていたのはこのうちわずか15%で、「失恋よりもつらいデータ消失」にも関わらず、44%のユーザーはデータ復元を試みることなくあきらめている。

 アイギーク社長のデイビッド L.スミス氏(David L. Smith)は、Data Rescue Xをリリースした2002年を振り返り、「私たちは初め、Data Rescue Xでデータ復元を紹介すると同時に、バックアップの重要性も強調していました。つまり、このData Rescueには頼らないできちんとバックアップを取ってください、と。これは当時、バックアップという行為自体が広く認知されていないのではないかと考えていたからです」と語る。「しかし、アップルがTime Machineを発表した後に行った調査で、多くのユーザーがバックアップの重要性を認識していながら、それでもなお、操作性を損なうといった理由で意図的にバックアップをしていないことが分かりました。実際、多くのユーザーがデータの消失に直面し、データの復元方法を知らないままあきらめています。“あのときData Rescueを知っていれば”という声もよく寄せられます。これからは、もしデータを失ったときでも、データを復旧できる可能性があるということを啓発していかなければならないでしょう」(同氏)。

 米プロソフトエンジニアリングが開発する「Data Rescue」シリーズは、その技術力の高さからデータ復元の分野では非常に高い評価を得ており、FBIやCIAといった政府機関でも採用されているソフトウェアだ。今回データレスキュー3 日本語版のリリースにあわせて来日した、開発元のプロソフトエンジニアリングCEO、グレッグ・ブリューワー氏(Greg Brewer)と、ゼネラルマネージャーのゴードン・ベル氏(Gordon Bell)に話を聞いた。

独自形式のファイルタイプも復元可能に

og_dr_002.jpg プロソフトエンジニアリング ゼルマネージャーのゴードン・ベル氏

ベル 今回リリースしたデータレスキュー3の新機能を紹介しましょう。まず1つ目はファイルIQと呼ばれる機能で、これは政府機関などで利用されている独自形式のファイルなど、コンテンツスキャンに登録されているファイルタイプに合致しないデータを復元可能にするものです。複数の正常なサンプルファイルをData Rescueに学習させることにより復元の可能性が向上します。

 もっとも、ファイルIQが必要な場面は1%にも満たないでしょう。データレスキューの最大の特徴は、Data Rescue Xから採用しているカタログスキャン(メタデータ検索)技術にあり、これは他社の競合製品が実現できない、ファイル名や階層構造の復元までを可能にします。ほかの製品ではたとえ膨大なデータを復元できても必要なファイルを探すのに時間がかかってしまいますが、データレスキューではカタログデータが残っていればそのままの形で復元できるのです。

 もしカタログデータが失われていた場合は、コンテンツからデータを推測するスキャンを試みます。今回このコンテンツスキャンでは、登録ファイルタイプを従来の200種類から300種類まで増やしました。99%のデータはこの300種類のファイルタイプに合致するはずです。そしてさらに独自形式のファイル復元を可能にするため、ファイルIQが用意されています。

og_dr_002_1.jpgog_dr_002_2.jpgog_dr_002_3.jpg 正しくマウントできないドライブからディレクトリ情報を取得してデータ復元を試みる「クイックスキャン」、さらに詳細なスキャンを行う「ディープスキャン」、誤って削除してしまったファイルを復旧する「削除ファイルスキャン」の3つのモードがある(画面=左)。識別できるファイルタイプにない形式のファイルも学習機能により登録できるようになった(画面=中央)。検索フィールドが追加され、復元可能ファイルの中から目当てのファイルを探し出すこともできる(画面=右)

og_dr_003.jpg プロソフトエンジニアリングCEO グレッグ・ブリューワー氏

――個人的な話ですが、復元したデータからたった1つのファイルを探すのにひどく苦労した経験があります。階層構造まで復元するカタログスキャンはなぜ他社製品で採用されていないのでしょう?

ブリューワー カタログスキャンエンジンの開発はとても難しいからでしょう。現時点で他社製品がマネをできないために、Data Rescue X以来、データ復元の分野で私たち(プロソフト)が高く評価されているのです。もともとプロソフトはアップル製品の関連ツールを作るソフトウェアベンダーとしてスタートしていますが、実際にMac OS 9の「ディスクユーティリティ」(OS 9ではドライブ設定)はプロソフトが作ったものです。もしOS 9のシステムがお手元にあればコマンド+Iですぐに確認できるはずですよ。つまりOS 9時代からのMacユーザーであれば、これまでプロソフトの名前を知らなくてもプロソフトのユーザーということです。

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