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» 2010年06月22日 11時15分 UPDATE

NVIDIA Optimusに対応:“GPU自動切り替え”に対応した10万円切りの13.3型ノート――「U30Jc」を駆る (1/3)

ASUSの「U30Jc」は、2つの内蔵グラフィックス機能を自動で切り替えることで、描画性能と長時間駆動を両立したノートPC。そのキーとなるのが“NVIDIA Optimus”だ。

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

スマートなボディに2つのグラフィックス機能を内蔵

tm_1006u30jc_01.jpg 「U30Jc」

 ASUSTeK Computer(ASUS)の「U30Jc」は、「NVIDIA Optimus Technology」を採用した13.3型ワイド液晶ディスプレイ搭載のノートPCだ。

 Optimusとは、インテルの新世代CPUに内蔵されたグラフィックスコアとNVIDIAの外部GPU(ディスクリートGPU)をアプリケーションによって自動で使い分ける技術のこと。これにより、グラフィックス性能と長時間のバッテリー駆動を両立しているのが大きな特徴となる。

 ボディのサイズは328(幅)×238(奥行き)×20〜29.9(高さ)ミリ、重量は約2.1キロだ。実測での重量は2.175キロと、公称値とほぼ同じだった。背面に搭載するリチウムイオンバッテリーの容量は84ワットアワー(15ボルト/5600mAh)で、公称で約9.1時間もの長時間駆動を誇る。付属のACアダプタは、実測でのサイズが56(幅)×133(奥行き)×32(高さ)ミリ、ケーブル込みの重量が約411グラムと、少し大きめだ。

 常に携帯するモバイルPCというよりは、据え置き型ノートPC並の性能と使い勝手を前提として可搬性も確保したノートPCという位置付けの製品だろう。中・長期の出張などでノートPCを持ち出すことが多いようなユーザーに向いている。また、バッテリー駆動時間が長いので、会議やプレゼンテーションなどで短い距離を頻繁に移動して利用する用途にも適している。

 ボディデザインはスッキリとしており、高級感はなかなかのものだ。ほぼフラットなフォルムだが、サイドを底面に向かって少し絞ることで、スリムな印象を与えている。シルバーの天面とパームレストは金属素材をヘアライン加工で仕上げており、サラサラとした手触りでベトつきがない。キー間隔が離れたアイソレーションデザインを採用したキーボードも上品な印象だ。

 また、ボディの剛性感も特筆できる。ソリッドな素材をカッチリとタイトに組み付けてあり、パームレストの端のほうだけを片手で持ち上げてもビクともせず、簡単には壊れそうもない安心感がある。

tm_1006u30jc_02.jpg 金属の質感を生かしたシンプルなボディデザイン。底面側をブラックで塗ることで、コントラスト感と薄い印象を出している
tm_1006u30jc_03.jpg 液晶ディスプレイの天面にはヘ、アライン加工が施してある。ASUSのロゴは別パーツで光沢仕様となっている
tm_1006u30jc_04.jpg バッテリーは84ワットアワー、ACアダプタは持ち運ぶには少し大きめ。底面のカバーを外すだけで、メモリやHDDにアクセスできる

インテルの新世代プラットフォームとNVIDIAの外部GPUを搭載

 基本システムは、インテルの新世代プラットフォームであるCalpella(開発コード名)を採用。CPUはグラフィックス機能を統合したArrandale(開発コード名)世代のCore i5-430M(2.26GHz)、組み合わされるチップセットはIntel HM55 Expressだ。

 Core i5-430Mの基本動作クロックは2.26GHzだが、省電力機能のEIST(Enhanced Intel Speedstep Technology)と自動オーバークロック機能のIntel Turbo Boost Technologyをサポートし、動作クロックは最低1.2GHzから最高2.53GHzまで、CPUの負荷や温度などに応じて頻繁に変化する。また、デュアルコアCPUながらHyper-Threading Technology(HT)による4スレッドの同時実行性能を備えており、シングルスレッドの古典的なアプリケーションも、マルチスレッドに最適化されたマルチメディア系のアプリケーションもそこそこ高速に処理できる。

tm_1006u30jc_05.jpgtm_1006u30jc_06.jpg CPUはデュアルコアのCore i5-430Mを採用。HTによって4スレッドを同時に実行できる。基本動作クロックは2.26GHzだが、動作クロックは1.2〜2.53GHzの間で、CPUの状態に応じて頻繁に変化する

 メモリはPC3-8500 SO-DIMMに対応し、標準で2Gバイト、最大では8Gバイトまで搭載が可能だ。底面のカバー内に2基のメモリスロットが用意されており、標準ではそのうち1基に2Gバイトモジュールが装着されている。データストレージは320Gバイトの2.5インチSerial ATA HDD(5400rpm)を採用。光学ドライブはDVD±R DL対応のDVDスーパーマルチドライブを右側面に搭載する。

 通信機能は1000BASE-T対応の有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANに加え、Bluetooth 2.1+EDRも装備する充実ぶりだ。本体の端子やカードスロットについても、3基のUSB 2.0ポートや5 in 1カードスロット(SDHCメモリーカード/MMC/メモリースティックPROなどに対応)、HDMI出力とアナログRGB出力を備えるなど、十分な内容といえる。液晶フレーム上部には30万画素のWebカメラも装備している。

tm_1006u30jc_07.jpg 前面にスピーカーとカードスロットを搭載
tm_1006u30jc_08.jpg 背面はバッテリーで占有されている

tm_1006u30jc_09.jpg 左側面には2基のUSB 2.0をはじめ、音声入出力、HDMI出力、アナログRGB出力、盗難防止ロック用ホール、通風口が並ぶ
tm_1006u30jc_10.jpg 右側面にトレイ式のDVDスーパーマルチドライブ、1基のUSB 2.0、有線LAN、ACアダプタ接続用のDC入力が配置されている

 プリインストールOSは64ビット版のWindows 7 Home Premiumだ。付属ソフトはシンプルな構成で、DVD/CDライティングの「CyberLink Power2Go」やセキュリティ対策の「ウイルスバスター 2010 60日間対応版」、ASUS独自のユーティリティ群を備えている。

tm_1006u30jc_11.jpgtm_1006u30jc_12.jpgtm_1006u30jc_13.jpgtm_1006u30jc_14.jpg U30Jcのデバイスマネージャ画面。ディスプレイアダプタとしてIntel Graphics Media Acceletator HDとNDIVIA GeForce 310Mの2つが並んでいるのが目立つ。HDDはシーゲイトのMomentus 5400.6(ST9320325AS)だった

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