「IPS236V」実力診断――2万円台前半で買える新IPSパネル搭載の23型フルHD液晶安いときれいは両立するか(4/4 ページ)

» 2010年11月29日 06時00分 公開
[榊信康(撮影:矢野渉),ITmedia]
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これなら、普段使いの液晶ディスプレイをIPSに移行できる?

 IPS236Vの実売価格は2万4000円前後となっており、IPSパネル搭載の23型フルHD液晶ディスプレイとして、コストパフォーマンスは非常に高い。液晶パネルの製造を行うLG Display、LEDバックライトのようなLEDパーツを扱うLG Innotek、LCD導光板や3Dフィルムなど電子素材を供給するLG Chemといったグループ企業と連携し、部品製造から販売まで一環して行える体制を整えていることから、ここまで低価格化できたという。最近のウォン安もこの低価格に影響しているのかもしれない。

 ただ、新型パネルのお披露目とともに登場した新製品ということで、従来型IPSパネル搭載ディスプレイより高画質・高品質を期待しすぎるのは早計だ。あくまで、IPS236Vは低価格な汎用ディスプレイの延長線上にあり、高度な色再現性を求める環境などへの導入には向かない。デザイン重視のボディ設計もいいのだが、個人的には操作性や設置性をもっと練り込んでほしかった。そういう意味では、このパネルを用いて、もっと作り込んだ上位モデルを期待したいところではある。

 とはいえ、応答速度や120Hz入力を重視してTNパネル搭載機をあえて選ぶような一部のゲーマーでなければ、この価格でHDMIを含む3系統入力に対応したIPSパネル搭載の23型フルHD液晶ディスプレイが入手できるというのは朗報だ。普段使いのフルHD液晶ディスプレイとして、幅広いユーザーにとってお買い得な製品であることは間違いない。

 なお、S-IPS IIパネル搭載の21.5型フルHDモデル「IPS226V」についても後日、レビュー記事を掲載する予定だ。

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