冒頭で述べた通り、基本システムは第2世代Core iシリーズを中心としている。従来の第1世代Core iシリーズに比べて、高速でありながら、消費電力が低い点がメリットだ。
CPUはCore i5-2410M(2コア/4スレッド、2.3GHz/最大2.9GHz、3次キャッシュ3Mバイト)、チップセットはIntel HM65 Expressを採用している。CPU内蔵のグラフィックスコアは利用せず、外部GPUとしてAMD Radeon HD 6470M(グラフィックスメモリ512Mバイト)を搭載しているのは見逃せない。MPEG-4 AVC/H.264、MPEG-4 MVC、VC-1、MPEG-2などのハードウェアデコード機能を持つ動画再生エンジンのUVD3に対応しており、Blu-ray DiscタイトルなどのHD動画を快適に再生できる。
メモリはPC3-10600に対応しており、標準で4Gバイト(2Gバイト×2)を内蔵している。メモリスロットは2基があり、最大搭載容量は8Gバイト(4Gバイト×2)だ。データストレージには2.5インチSerial ATA HDD(5400rpm)を用いており、容量は500Gバイトとなっている。底面にあるネジ止めされた小さなカバーを開ければ、2基のメモリスロットとHDDにアクセス可能だ。
ボディ右側面の奥には、1層BD-Rの約6倍速書き込み、2層BD-Rの約4倍速書き込み、1層/2層BD-REの約2倍速書き込みに対応した、Blu-ray Disc(BD-RE)ドライブを内蔵している。
通信機能は1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRと一通りを装備している。
端子類についても、外付けHDDなどと高速なデータ転送が可能なUSB 3.0ポートを1基備えるほか、USB 2.0を3基、メモリースティックデュオ/SDメモリーカード共用スロット(PRO-HG対応、マジックゲート対応、SDXC/SDHC対応)、HDMI出力、アナログRGB出力、Webカメラ(有効画素数31万画素)など、必要十分な内容だ。USBポートを側面の左右手前に振り分けるなど、使い勝手にも配慮が見られる。
OSは64ビット版のWindows 7 Home Premiumを採用しており、オフィススイートとしてMicrosoft Office Home and Business 2010をプリインストールしている。
そのほか、写真や動画の整理・編集が行える「PMB VAIO Edition」、リコメンド機能付きのメディアプレーヤーソフト「Media Gallery」、トラブルの予防や解決策を表示するサポートソフト「VAIO Care」など、おなじみのVAIO独自ソフトも備えている。
ボディの底面に搭載するリチウムイオンバッテリーは44ワットアワー(10.8ボルト/4000mAh)で、公称の駆動時間は約3.5時間とされている。最近は関東圏の計画停電などで据え置き型ノートPCでもバッテリー利用の機会が増えているが、そういうときや室内でちょっと移動して使う場合などにも、ある程度対応できそうだ(バッテリー駆動時間のテスト結果はレビュー後編で紹介)。
さらにオプションとして、約7時間の駆動をうたうLバッテリーも装着できる。利用するユーザーはそう多くないだろうが、据え置き型ノートPCでもバッテリーオプションが充実しているのはVAIOノートの特徴の1つだ。
付属のACアダプタはサイズが50(幅)×124(奥行き)×31(高さ)ミリ、重量がケーブル込みで354グラム(いずれも実測値)と、ノートPCではごく普通のサイズといえる。オプションとして、充電機能付きUSBポートを2基備えたスティック型ACアダプタも用意されている。
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