“Unlock”な「A8-3870K」でCPU倍率とGPUクロックをいじっちゃうイマドキのイタモノ(1/3 ページ)

» 2011年12月27日 17時00分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

“Llano Refresh”ていうか“KなLlano”で遊ぶ

“Llano Refresh”としてAMDが投入したA8-3870Kは、動作クロック100MHzアップとともに、“CPU倍率設定のロック解除”という遊べるAPUだ

 AMDが12月に発表したLlanoの新モデル“Llano Refresh”については、こちらの記事で紹介しているが、ここでも主要なスペックを確認しておこう。今回登場した「A8-3870K」と「A6-3670K」は、それぞれのクラスで、従来最上位クラスの動作クロックを向上したモデルだ。A8-3870Kが3.0GHz、A6-3670Kが2.7GHzというのは、A8-3850、および、A6-3650からそれぞれ100MHzアップしている。一方で、統合したグラフィックスコアの更新はなく、Radeon Coreの数はそれぞれ400基と320基、名称はRadeon HD 6550DとRadeon HD 6530Dで、グラフィックスコアの動作クロックも600MHz、443MHzと変わらない。

型番 A8-3850 A6-3650 A8-3870K A6-3670K
開発コード名 Llano Llano Llano Llano
コア数 4基 4基 4基 4基
スレッド数 4スレッド 4スレッド 4スレッド 4スレッド
動作クロック 2.9GHz 2.6GHz 3GHz 2.7GHz
L1キャッシュ (64KB+64KB)×4 (64KB+64KB)×4 (64KB+64KB)×4 (64KB+64KB)×4
L2キャッシュ 1024KB×4 1024KB×4 1024KB×4 1024KB×4
プロセスルール 32ナノメートル 32ナノメートル 32ナノメートル 32ナノメートル
TDP 100ワット 100ワット 100ワット 100ワット
DDR3メモリ 1866MHz 1866MHz 1866MHz 1866MHz
メモリチャネル数 2 2 2 2
グラフィックスコア Radeon HD 6550D Radeon HD 6530D Radeon HD 6550D Radeon HD 6530D
グラフィックスコアクロック 600MHz 443MHz 600MHz 443MHz
DirectX 11 11 11 11
ソケット FM1 FM1 FM1 FM1
Radeon Cores 400基 320基 400基 320基

 そのほかにも仕様に変更がないA8-3870KとA6-3670K。だが、型番末尾についた「K」がポイントになる。インテルが、Core i7-3930KやCore i7-2700Kなどで用いているのと同様に、オーバークロックに関して「アンロック」的意味を持つ「K」だ。Bulldozer世代の「FXシリーズ」が、すべてのモデルでアンロックをサポートする一方、APUでは、今回のA8-3870KとA6-3670Kだけがアンロック対応となる。

 従来モデルのA8-3850は、FSBを変更するオーバークロックはできたものの、CPUの倍率変更はできず、グラフィックスコアのコアクロックも固定だったが、A8-3870KとA6-3670Kはどちらも変更可能になっている。“Kな新モデル”の登場で、Llanoにおけるオーバークロックの幅が一気に広がることになる。(記事掲載時、2次キャッシュメモリの容量で誤りがありました。おわびして訂正いたします)

A8-3870Kの仕様をCPU-Z(写真=左)とGPU-Z(写真=右)で確認する。CPUのコアクロックは3GHz、グラフィックスコアのコアクロックは600MHzで、そのほかの仕様は従来モデルのA8-3850と変わらない

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