「TurboNAS」でよみがえる“ディスクレス”マシン最新ファームウェアを使い尽くせ!(3/4 ページ)

» 2012年08月08日 17時30分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

TFTPサーバの設定

TFTPサーバの設定。TFTPは認証がないのでセキュリティには気をつけて設定する。アクセス権は読み取り専用で十分

 TFTPサーバはファームウェア3.5で追加された機能だ。TurboNASの管理画面からアプリケーション>TFTPサーバーを選択する。ルートディレクトリはアクセスしやすい共有フォルダの下にTFTPサーバ専用のディレクトリを作成し、そこを指定するとよいだろう。

 あとはTFTPサーバ用ディレクトリにブートファイルを設置し、dhcpd.confにそのファイル名を指定すればいい。今回はSYSLINUXを使って起動メニューから起動OSを選択できるようにする。

 SYSLINUXは軽量ブートローダのプロジェクトで、FATファイルシステム用のSYSLINUX、ネットワークブート用のPXELINUX、CD-ROM用のISOLINUXなどから構成されている。原稿執筆時点の最新版はバージョン4.05だ。アーカイブに含まれるファイルは今回は使用しないものが多いので、下に掲載したディレクトリ構成表を参考に必要なものだけTFTPディレクトリにコピーする。

SYSLINUXは、軽量ブートローダのプロジェクトだ(http://www.syslinux.org/)。FATファイルシステム用のSYSLINUX、ネットワークブート用のPXELINUX、CD-ROM用のISOLINUX、ext2/3/4用のEXTLINUXなどから構成される(画面=左)。SYSLINUXはkernel.org(http://www.kernel.org/pub/linux/utils/boot/syslinux/)からダウンロードできる(画面=右)

TFTPディレクトリ構成
ディレクトリ ファイル 内容
/ TFTPサーバのディレクトリ
pxelinux.0 SYSLINUXのcore/からコピーする
/pxelinux.cfg/ PXELINUXの設定ファイルディレクトリ
default 設定ファイル
/syslinux/ SYSLINUX構成ファイルディレクトリ
vesamenu.c32 SYSLINUXのcom32/menu/からコピーする

 コピーが終わったらpxelinux.cfgディレクトリの下に設定ファイルdefaultを作成する。まずはきちんとネットワークブートできるように、DHCPサーバとTFTPサーバが設定できたことを確認するため、下に示したようなメニューのみの設定にする(設定例1)。

設定例1

default syslinux/vesamenu.c32

label -

 menu label Dummy

 menu disable


 設定が完了したらPXEブートに対応しているPCを起動し、SYSLINUXのメニューが表示されることを確認しよう。

PXELINUXのメニュー画面。ここではグラフィカルなvesamenu.c32を使用したが、テキストベースのmenu.c32も利用できる

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