ASUSTeK Computer(ASUS)がこの冬に立ち上げた「ASUS TAICHI」シリーズの第1弾製品となる「TAICHI21」は、11.6型フルHD液晶ディスプレイを2画面も搭載したユニークなUltrabookだ。
一見するとクラムシェル型ボディを採用した普通のUltrabookのようだが、トップカバーの内側と外側に1枚ずつ液晶ディスプレイを搭載しており、開いた状態では内側、閉じた状態では外側と、状況に応じて表示する画面を切り替えることで、ノートPCとタブレット、どちらのスタイルでも利用できるよう作り込まれている。
2画面の搭載により、タッチ操作に注力して開発されたWindows 8のスタート画面やWindowsストアアプリを最良の水準で体験することを、変形機構なしで実現しているのは見逃せない。さらには内外2画面の同時表示も可能で、これまでにない使い方の可能性も秘めている。
PC USERではすでに写真と動画で2画面の使いこなしを紹介しているが、今回はパフォーマンスやバッテリー駆動時間のテストも含め、TAICHI21のモバイルPCとしての総合的な実力をチェックしていこう。
TAICHI21は2画面構成ながら、1画面のUltrabookに見劣りしない薄型軽量ボディに仕上がっている。ボディのサイズは306.6(幅)×199.3(奥行き)×3〜17.4(高さ)ミリ、重量は約1.25キロだ。実測での重量は1.256キロと、ほとんど公称値と同じだった。
11.6型フルHD液晶ディスプレイを1画面搭載した同社の「ZENBOOK Prime UX21A」(UX21A-K1256)は、本体サイズが299(幅)×196.8(奥行き)×3〜17.5(高さ)ミリ、重量が約1.1キロなので、これと比べた場合、幅が7.6ミリ、奥行きが2.5ミリ増え、重量は約150グラム重いが、厚さは0.1ミリ薄くなっている。2画面でこの薄さと軽さだ。
外観は全体に丸みを帯びたフォルムのZENBOOK Prime UX21(UX21A-K1256)に対し、TAICHI21の天面はフラットでエッジもシャープにカットされているため、精悍(せいかん)で洗練された印象を受ける。アルミニウム製ベースボディの底面もすっきりとしたデザインだ。なお、天面は通常のUltrabookよりやや厚みがあるものの(実測で約7ミリ)、画面が表示されていないときは光沢ブラックの天面として特に違和感がない。
内蔵バッテリーは着脱できないタイプで、バッテリー容量はCPUID HWMonitorの表示で約37ワットアワー、公称での駆動時間は約5.2時間をうたう。これもZENBOOK Prime UX21(UX21A-K1256)の値(約5.1時間)とほとんど変わらない。
ACアダプタもやはりZENBOOKシリーズと同じもので、実測での突起物を除くサイズが60(幅)×60(奥行き)×28.5(高さ)ミリ、重量が約183グラムと小型軽量だ。個人的な要望をいえば、もう少し形状がスリムなほうが扱いやすいと思うが、最近のモバイルノートPC/Ultrabookとしては十分小さく、重さも最軽量の部類に入る。
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