スマートフォン、タブレットなどさまざまなデジタルガジェットを持っているD氏。自炊した書籍を複数のデバイスで楽しみたいが、ファイルコピーのためにUSBを使用すると接続中の操作が制限されてしまうため、時間のかかるコピーが面倒だった。
ファイル共有に対応したツールを導入
Android端末などはPCにUSB接続することで外付けドライブのように扱うことができる。しかし、USB接続中は操作が限定されてしまうという大きな欠点がある。サイズの大きいファイルなど、時間のかかる作業を行う場合は完了を待ってから接続を解除しなければならないため、面倒に感じるだろう。
家庭内のアクセスポイントにWi-Fiで接続し、LAN経由でファイルサーバからコピーすれば操作を制限されることがない。速度は下がることが多いものの、寝る前にコピーを開始して終わるまで放置するといった運用も考えられる。
QNAPからはAndroid/iOS用のアプリが提供されており、それを使ってファイルコピーを行うこともできるが、そもそもQNAP TurboNASのファイル共有プロトコルは各OSで標準的に使用されているものだ。LAN内での利用においてはそれらのプロトコルに対応したファイルマネージャソフトを使用してもよい。
なお、以下の利用方法はWi-Fi等でLANに接続した環境を想定している。3Gなどでの公衆網接続での利用は別の方法になるので注意してほしい。
WindowsRTの場合
WindowsRTはWindowsファミリーのOSであり、Windowsファイル共有にもOSレベルで対応している。そのため、基本的にどのアプリケーションからもWindowsでの操作同様、直接TurboNAS上のファイルを利用することができる。
Androidの場合
AndroidはOSレベルではWindowsファイル共有に対応していない。そのため、アプリケーション自身がファイル共有の仕組みを実装する必要がある。つまり、動画プレーヤーや音楽プレーヤーなど、アプリそれぞれが対応していなければTurboNAS上のファイルを直接開くことはできず、いったん端末内にダウンロードするというワンクッションが必要になる。だが、「ESファイルエクスプローラ」を使えば使い慣れたプレーヤーでTurboNAS上の動画ファイルをストリーミング再生することが可能だ。
iOSの場合
iPad/iPhoneではアップル製ということもあってか、Windowsファイル共有だけでなくAFPにも対応したアプリが提供されている。ここではFile ExplorerとFiles Connectを紹介しよう。
次回は引き続き、具体的なシナリオに沿ったTurbo NASの設定方法を紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.