では、おそらくPCもスマートデバイスも、ネットワーク対応AV機器もすでに導入しているであろうPC USER読者が導入する11ac機器でどれがよさそうか。光ファイバー回線を導入済みの2〜3階建て家屋の方を想定して機器の構成を考えてみた。
まず親機には、やはり現時点最上位のAtermWG1800HPを選びたい。ほどよくコンパクトで、縦置き/横置き/壁掛け設置も可能なWG1800HPなら、目に付きやすい場所への設置も気にならないはず。
リビングルームのAV機器は、もう1台AtermWG1800HPを導入してイーサネットコンバータとして使うのが基本だ。テレビやレコーダー、家庭用ゲーム機をまとめて無線LAN化して高速にインターネット接続が使えるようになる。一方、すでにAV機器も無線LAN内蔵モデルを導入しているなら、無線LANがない(有線LAN対応の)AV機器のみ小型の「AtermW500P」で11ac化するのもアリだ。
階上には、廊下などに無線LAN中継器としてAtermWF1200HPを設置しよう。速度を重視する無線LAN機器のため、AtermWF1200HPを5GHz帯で中継する「Wi-Fi TVモード中継機能」を利用することで、階上でも安定した無線LAN接続が可能になる。階上のプライベートルームだと、11ac対応の最新スマートフォンなのに“無線LAN接続よりLTE接続の方が速い”なんてことも避けたいと思うので、11acでの無線LAN電波を中継してくれるAtermWF1200HPを設置しておく意味は大いにある。
もう1つ、プライベートルームのデスクトップPCやNAS、AV機器は、もう1台のAtermWG1800HPをイーサネットコンバータとして導入し、これらは有線LAN接続にて11ac無線LAN化するとよい。少々LANケーブルがごちゃつくかもしれないが、プライベートルームのみであればそう困ることはないだろうし、部屋内はパフォーマンスに優れるギガビット有線LANの環境のほうが安心と思う。ここは途中に無線LAN中継器として導入したAtermWF1200HPのおかげで、親機のAtermWG1800HPとも802.11acで高速に無線LAN接続ができるはずだ。
ネット速度と快適性を望むPCでは、USB接続タイプのAtermWL900Uを用意しても手軽に11ac化できる。次にノートPCを買い換える時はおそらく11ac対応無線LANモジュールが載っているマシンを選ぶと思うので、これまでのつなぎとして導入するのもよい。
ここまでで触れたように高速な11acに対応するAtermシリーズは、11acに対応する豊富な無線LANルータ(親機)とクライアントを用意しており、今、ユーザーが導入したい事例を広くカバーしている。2014年に入って中継機能付きのAtermWF1200HPと、小型クライアント(ホテルルータ)のAtermWL500Pの2製品が追加されたことで、11ac対応機器を環境に合わせた最適な製品が選べるようになった。
また、製品に多用途性を持たせることで、長く無駄なく利用できる製品になっているのも魅力だ。AtermWF1200HPやAtermWG1800HPは無線LAN電波中継器としても使え、さらに多くの親機はモード切り替えによってイーサネットコンバータとしても機能する。将来の環境拡張用としても応用できるはずだ。
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