IT系ニュースサイトは「Apple Watch」の話題で持ちきりですが、実はMac版のWebブラウザ「Safari」も、Apple Watchの影で絶妙な進化を遂げています。
アップルが4月8日に公開した「OS X Yosemite 10.10.3」では、トラックパッドの3本指タップ操作でできる3つの機能が追加されました。新しいMacbookでは「強めのクリック」、キーボードショートカットでは「Command」+「Control」+「D」で同様の操作が可能ですので是非お試しください。
進化したSafariでは、サイトのリンク先で3本指タップをすると、ポップアップでプレビュー表示できるようになりました。ポップアップ以外の場所をクリックするかスクロールすれば、プレビューがスッと消えるのもいい感じ。もっと詳しく読みたいなら、ポップアップをクリックしてリンク先に飛ぶことが可能です。記事の斜め読みや、怪しいリンク先のページをチラ見するのに活躍しそうですね。
YouTubeなどの動画サイトでも、自動再生される動画であればプレビュー表示で動画が再生されました。「好きな楽曲を聞こうとしたら素人のカラオケだった……」、そんなことも最小限に留められそうです。
3本指タップはリンク先以外でも役立ちます。Webサイト上の日付をクリックすれば、カレンダーアプリがポップアップで立ち上がり、新規イベントとして追加できるようになりました。
ポップアップウインドウの「詳細表示」をクリックすれば、通知設定やメモなどの詳細も編集できます。iCloudでカレンダーを同期することで同じアカウントの端末にリアルタイムに反映されるので、Apple WatchやiPhoneで通知を受け取ることも可能に。通知はサウンドの有無など細かく設定できるので、スケジュールの把握がよりラクになります。
この機能はSafariだけでなく、「メモ」や「メール」アプリでも動作が確認できました。仕事の締め切りのメールからすぐにスケジュール登録できるのはありがたいですね。
また、Safariで表示したサイトの電話番号の上で3本指タップすれば、そのまま連絡先への追加が可能に。さらにポップアップウインドウに表示された番号の上にマウスオーバーすれば、受話器のボタンが現れ、iPhoneを経由して電話も発信できます。
Safariでレストランを検索し、表示された番号を3本指タップするだけで、iPhoneを手に持たずとも目の前のMacで通話できるのです。アップル純正のイヤフォン「EarPods」を使えば、スピーカーで会話が丸聞こえという事態も防げますよ。
この機能を使うには、「OS X Yosemite 10.10.3」にバージョンアップしたMacと、iPhone双方でFaceTimeの設定を変更します。
Mac側ではFaceTimeアプリを起動しログイン。「環境設定」の「iPhoneセルラー通話」にチェックを入れておきます。iPhone側では「設定」→「FaceTime」を開き、「FaceTime」と「iPhoneでの通話」の項目をオンにします。
ただしこの機能が使えるのは、Macの近くに同じiCloudアカウントのiPhoneがあり、MacがWi-Fiネットワークに接続しているときのみ。インターネット共有で接続している場合は通話できませんのでご注意を。
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