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» 2009年10月30日 00時00分 UPDATE

iPhone販売台数「前年から数百%伸びている」――ソフトバンク孫社長

「インターネットがPCと思っている人は、時代に取り残される」とまでコメントし、モバイルインターネットを猛プッシュするソフトバンクの孫社長――。決算会見ではiPhoneの好調に加え、DC-HSPAサービスへのロードマップなどが語られた。

[山田祐介,ITmedia]
photo 孫正義代表取締役社長

 「インターネットがPCと思っている人は、時代に取り残される」――。ソフトバンクが10月29日に開催した2010年3月期中間決算説明会で孫正義代表取締役社長は、継続して主張する“モバイルインターネット時代の到来”を改めて語り、同氏の「PCを使う時間を10分の1、20分の1に減らした」というiPhoneの魅力をアピールした。

 同社の上期連結業績は、売上高が前年同期比1.5%増の1兆3492億円、営業利益が28.1%増の2306億円の増収増益を記録。さらに移動体通信事業だけで見ても、売上高が7.5%増の8321億、営業利益が49.5%増の1317億円と堅調な伸びを見せ、連結の業績を後押しした。


photo 会見ではKDDIと同社の上期営業利益を比較するスライドが映され、「去年の上期では1000億以上の差があったが、今年は迫っている」(孫氏)と好調ぶりをアピールした

ARPUが上昇に転換――「iPhoneのデータARPUは確実に高い」

 モバイル事業が好調な要因の1つには、iPhoneの「予想以上の伸び」があるという。iPhoneの販売台数は、「前年の今ごろと現在を比べると数百%伸びている」というのが孫氏の弁だ。

photo また、好調の原動力には、“白戸家”やSMAPのCM効果もあると孫氏は語る

 ソフトバンクモバイルのARPU(1契約あたりの通信料収入)は第1四半期から上昇に転じ、第2四半期も上昇を継続した。さらに、データ通信のARPUに限れば2007年度から年々増加しており、この一因にインターネット利用率の高いiPhoneの好調があるという。「iPhoneのデータARPUは確実に高く、ARPU全体の押し上げに貢献している」(孫氏)。iPhoneのパケット通信料は2段階定額制を採用しており、上限を超える料金は発生しないが、「下限や真ん中あたりの通信料を払っていたお客様が、上限に近づく」「パケットし放題に入っていない人の加入率も増える」といった効果を生みだすという。

photophoto 2009年度からARPUが上昇に転じている(写真=左)。1契約あたりの現金収入は3年間ほぼ横ばいを維持している(写真=右)

 こうしたデータ通信のトラフィック増加に対応するため、設備投資にも400億円を積み増し、通期で2600億円を投じる計画を打ち出した。また、増額分の一部は、総務省から認可を受けた1.5GHz帯の設備投資に当てられるという。加えて孫氏は、1.5GHz帯の主な設備投資が終わるまでは、今年以降も2600億円程度の設備投資を行っていくとの見通しを示した。

photo 設備投資計画に400億円を増額する

 また、「2010年に出す主要な端末は1.5GHz帯も利用できるようになる」(孫氏)とし、2011年には2GHz帯と1.5GHz帯を併用したDC-HSPAによる高速通信サービスを開始することも明かされた。サービス開始時には下り最大7.2Mbpsの通信速度を提供し、将来的には下り最大42Mbpsの実現を目指す。

 LTEに関しては、「端末がまだそろっていない時に、ネットワークだけ先行するのはどうか。ベストのタイミングでバットを振る(サービスを提供する)」とコメント。700〜900MHz帯の認可を得ることを目指し、2GHz帯も利用することを検討しているという。

解約率の増加、「2Gの停波」「割賦あけ」影響か

 会見では業績の好調を熱弁した孫氏だが「問題があるとすれば、1.24%の解約率」と、第2四半期における解約率の上昇にも触れた。この原因として同氏は、2Gの停波に伴って3Gへの移行を他キャリアを含めて検討しているユーザーが増えた事や、2年間の割賦が終了したユーザーの解約などを挙げた。

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