電子書籍出版社のNEXTBOOKは9月1日、マークアップ言語を利用したiOSアプリ開発ツール「NextScript1.0」を無償公開した。法人、個人を問わずあらゆる利用が無償で、開発したアプリやプラグインの販売も自由。
NextScriptは、HTMLライクなマークアップ言語を利用することで、Objective-C言語を使わずにiOSアプリを制作できる。同社の電子絵本アプリの制作を効率化するなかで作られ、「クリエーター自身がスクリプトを書けることを狙って開発された」という。
徹底的に簡素化したスクリプトが特徴で、オブジェクトのクラスは17種類、ロジックを記述する構文は5種類のみ。HTMLやActionScriptなどの経験が多少でもあれば、1日で習得が可能という。メモリ管理をスクリプトエンジンが行うため、メモリ管理の知識が不要なのも特徴だ。ビルドの際にはXcodeが必要となる。
デフォルトコマンドで実現できない機能をプラグイン(Objective-Cによる開発)として追加することも可能。柔軟なプラグインシステムで、「別に開発したアプリそのものを丸ごとプラグインとして使用することすら可能」という。
同社は5〜7月の期間にNextScriptを利用して、「いないいないばあ」「どうぶつかくれんぼ」など合計34本のアプリをリリースした。「短期間にこれだけの数のアプリのリリースが可能となったのは、NextScript採用の効果」という。
同社ではフリーウェアとしてNextScriptを公開するほか、同ツールをつかったアプリの受託開発やサポート事業を行っていく。また、AndroidやHTML5への対応も進めている。
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