そうした中、自分に合った仕事を探そうと、官民の人材データベースに登録する退職した高齢者が増えている。マッチングさえうまくいけば、人手不足に悩んでいる中堅・中小企業からは頼りにされる貴重な戦力となり、「新天地」で新たな生きがいにもつながる。
専門知識を生かした商品開発、効率的な営業支援、デジタル化など大企業では当たり前のことが、シニアを通じてサポートしてもらえる。中には社長に気に入られて社員として再雇用されるケースもある。
民間で中高齢者の人材バンク事業をしている事例をみてみよう。人材派遣を中心事業にしているエスプール(東京・千代田)は、10年前にプロフェッショナル人材バンク事業部を設立、大企業を退職した高齢者に新たな職場を見つけるマッチング事業を展開している。
コロナ禍を受けて登録する人材数が大幅に増加、いままで働いていた会社とは関係ない会社でスキルを生かした新たな働き口を見つけている。求人と求職者が直接交渉するのでなく、エスプールが間に入ることで、労働の報酬単価を買いたたかれるようなトラブルが起きることはないという。報酬の何%かをエスプールが手数料としてもらうシステムで、求人企業、求職者はエスプールとだけ契約する。
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