スマートロボットとしてのTipronの真価は「自動運転機能」を搭載しているところにある。室内の決まった場所に自動的に移動して、映像を投射する機能が設けられているのだ。こちらも試してみよう。
スマホアプリのメニューから「ポジション」を選択・追加する。マニュアルモードでTipronをセットする位置まで動かして、本体を変形して表示するソースを決定。その後充電ステーションに戻るまでの一連のアクションを、アプリの画面に表示されるガイダンスに従って簡単に作成できるようになっている。
登録したポジションをタップすればTipronによるプロジェクター鑑賞がある程度自動化できるのだが、さらに別途「スケジュール」もプログラムしておけば、例えば毎朝起きる時間にTipronが目覚ましがわりに動いて、ニュースを投射しておいてくれるといった使い方ができる。使いこなせば便利な機能だ。
Tipronはロボットなのか? プロジェクターなのか? 実際に試してみると思っていた以上にロボットとしての存在感が強く、使っていてワクワクとさせられる。移動中に時折、“ピロピロ、△○×□…”と「スター・ウォーズ」のR2-D2みたいに声を発したりするので未来っぽい雰囲気も十分にある。こうなるとぜひ、ユーザーの声によるコマンドに反応してくれたり、コミュニケーション能力がほしくなるところ。外部機器と連携してアシスタント・ロボットとしての機能も拡張できるとうれしい。
またプラスαの機能を付け足すとすれば、スマホと連動してカレンダーアプリの予定を読み上げたり、届いている通知やメールの読み上げなどパーソナルアシスタントとしての機能もぜひ盛り込んでほしい。
現時点ではもっとこうなるといいのにと思わせるところもあるが、実際に体験してみるとTipronはロボットとAV機器をつなぐ重要な架け橋であることが十分に実感できた。スマートなプロジェクターとしての実用性についても、例えばシェアハウスや商業施設に導入しても即戦力として活躍してくれそうだ。これからの進化にも大いに期待したくなる。
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