ツーカーSを手に「高齢者」について考える

» 2004年12月09日 23時42分 公開
[吉岡綾乃,ITmedia]

 今週のトップ10を振り返ると、ドコモもauもボーダフォンも、まんべんなくこの冬登場する3G携帯の話題がランクインしている。9位には日本初のWindows Mobile携帯の話題もあるなぁ、などと思いながら改めて見てみると……なんと、ツーカーSの話題が2つもランクインしている!

 そう、ツーカーSは話題になっているだけでなく、実際に売れているのだ。11月にツーカーが2年ぶりの純増に転じたのは、11月中旬に発売されたツーカーSの人気が要因、というからすごい。普通、人気のある端末が1機種出たところで、そこまで契約者数が激動することはないものだ。

 おばあちゃんの原宿・巣鴨へ出かけて3時間寒風に吹かれたり、2人合わせて163歳レビューを敢行したりと、最近すっかりツーカーS担当になっている記者としては、11月30日の記事「ツーカーSはちょっとシンプルすぎ? シニア調査」に、少々気になる点があった。

 この調査、対象が「60歳以上のインターネットユーザー300人」なのである。PCなり携帯なりで(もしかしたらLモード対応の電話やFAXかも知れないけど)インターネットにアクセスできる人だったら、そりゃもちろん半数以上が「シンプルすぎる」と答えても不思議はないなあ、と思ったのだ。

 “シニア調査”というには、ちょっと偏った母集団では……と書きたいところだが、定年したばかりの60歳前後の人たちだったら、PCを使いこなしていてもさほど不思議はない。例えばレビューに登場する「54歳の娘さん」は、PCやデジカメを活用し、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)にも入っている。もちろん、PHSの機能はメールも含めて使いこなす。むしろ60歳以上を「シニア」とひとくくりにすることに、違和感を覚える。

 実は、「高齢者」の定義は難しい。法律を見渡してみても非常にあいまいだ。たとえば公的年金の受給開始年齢は65歳だし、医療費の自己負担額が3割から1割に変わるのは70歳。道路交通法で高齢者講習を受ける年齢は、法改正のときに「75歳以上」から「70歳以上」に引き下げられた。

 85歳以上ともなればさすがに「高齢者」だと思うが、その子供世代である60歳前後の人たちを高齢者とは呼びにくい。ツーカーSを手に「これって何歳以上の人がターゲットなんだろう……」と、ハタと疑問に思う冬の夜なのだった。

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