2006年夏モデル各機種のリリースラッシュがやっと終わった。ランキングも安定してくると思われたが、そうではないらしい。最新端末を抑えて旧モデルがトップに躍り出たドコモ、激しい首位争いの中でじわじわ順位を上げてくる端末が多くなったauとボーダフォン……。さて今回はどのようなランキングになっただろうか。
NTTドコモ | au | ツーカー | ボーダフォン | ||||||||||||
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1 | ↑ | N702iD | → | W41CA | ↑ | TK51 | ↑ | 705SH SLIMIA | |||||||
2 | ↓ | SH902iS | → | W42S | ↑ | TK41 | ↓ | 905SH | |||||||
3 | → | P902i | ↑ | W44T | ↑ | TT51(*) | → | 803T | |||||||
4 | → | SH902i | ↓ | W33SA II | ↑ | TT41 | → | V502T | |||||||
5 | → | F881iES | ↓ | A5517T | ↑ | TT32 | ↑ | 705T | |||||||
6 | ↑ | SH901iS | ↓ | W43T | → | ─ | ↓ | 904SH | |||||||
7 | ↑ | N902i | ↑ | A5521K | → | ─ | ↓ | 804SS | |||||||
8 | ↓ | D902i | ↓ | W41S | → | ─ | ↑ | V604SH | |||||||
9 | ↓ | D902iS | → | W42K | → | ─ | ↓ | V403SH | |||||||
10 | ↑ | P702i | ↓ | A5518SA | → | ─ | → | 804SH | |||||||
(*)表記は「プリケ―セット」対応端末 |
この記事では、マーケティング会社GfK Japan調べによる全国3500店舗の量販店(家電量販店、カメラ販売店、PC専門店)のPOSデータを集計し、モデル別のランキングで紹介しています。
「SH902iS」の王座は当分安泰かと思われたドコモの販売ランキング。2006年夏モデルが出そろった7月に入り、状況が変わってきた。
初登場以来5週連続でトップをキープした「SH902iS」が首位から陥落し、代わりに2006年2月に登場した「N702iD」(写真)が初の首位に輝いた。N702iDは、佐藤可士和氏とNEC、ドコモによるコラボレーション端末。フラット&スクエアの“潔く”、むだをそぎ落としたデザインを大きな特徴とする。
2月以降の70xシリーズでは、佐藤卓氏とパナソニック モバイル、ドコモによるデザイナーズ端末「P701iD」がトップを獲得するなどの人気を見せた。このN702iDもトップこそは獲得していなかったが、そのデザイン性から長らくトップ10圏内に留まり続け、一定の人気を得ていた。
今回トップとなったその背景には、おそらく「価格」が影響しているだろう。
7月4日、ドコモは新たな702ixシリーズ6機種を発表し、NEC製端末も(N702iDとはコンセプトが大きく異なるが)「N702iS」の投入を予定する。7月21日にはこのうちの1機種「SH702iS」が発売になり、ほかの5機種も8月中には発売されるだろうという話だ(ただし、モトローラ製の2機種はやや遅くなるらしいという話もある)。
これを受け、量販店では7月5日以降、在庫を持つ70xシリーズが値下げされていた。N702iDも、新規契約で9800円とするショップがあった。もともと人気のあったこの機種に、さらなる割安感から人気が再燃し、販売数が伸びたのではないかと考えられる。
先週、王座に返り咲いた「W41CA」は今回もトップを守り、「ウォークマンケータイ W42S」の猛攻を振り切った。これら2機種は相変わらず激しい争いを演じそうだ。
ところでトップ2が激しく争う中で、じわじわ人気が出てきているのが東芝製WIN端末の「W44T」と京セラ製1X端末の「A5521K」だ。
W44Tは、Bluetoothワイヤレスミュージック機能や320万画素カメラ、内蔵1Gバイトメモリ、回転2軸型のディスプレイを搭載するなど“ツウ好み”する機能を搭載するモデルで、先週の7位から3位に大きくランクアップした。A5521Kは、18.2ミリの薄型ボディと“見やすい・使いやすい”が特徴のフレンドリー端末。新規で1万円ほどと安価な価格設定も特徴で、同じく10位から7位に上がった。なお、W44Tに抜かれはしたが、ワンセグ+アナログテレビ機能を備える「W33SA II」も4位に入り、いまだ高い人気がある。
さて、心配なのは「G'zOne W42CA」(写真)だ。先週の初登場時はランキング集計期間が3日分ほどしかなかったためランクインできなかったと考えた。そのために今回はとりあえず10位までには入るのではないかと予想していたが、ランクインは果たせなかった。同端末のテレビCMや鉄道広告が最近、かなり目に付く。それなりの宣伝広告費をかけていると想像できるが、販売ランキングには目に見える順位となって現れてこないのはなぜだろうか。
ボーダフォンも1位、2位の入れ替わりが激しい。
「905SH」は、先々週トップだった「705SH SLIMIA」に、また首位を奪い返されてしまった格好だ。3位に2005年10月発売の「803T」、4位に2006年1月発売の「V502T」、5位に2006年6月発売の「705T」と続く。
激しいつばぜり合いを続けるトップ2機種以外に注目したいのは、705T(写真)だ。液晶を閉じた状態でオーディオプレーヤーの操作が一通り行える「ミュージックコンソール」を搭載する。倖田來未をCMキャラクターに据え、“音楽ケータイ”を名乗る本端末は、スプラッシュピンク、ラッスルグリーンなどのポップで特徴的なカラーリングを揃えるのも特徴である。
なお、スプラッシュピンクカラーは、若い女性に人気のファッションブランド「サマンサタバサ」とのタイアップモデル。壁紙やメニュー画面、着信アニメなど、同ブランドがプロデュースしたコンテンツがプリインストールされる。
ピンクがサマンサタバサなら、ブラックは何か、グリーンは何か。勢いが感じられる705Tなだけに、何かほかに仕掛けて来そうである。今後に期待したい。
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