最後にF902iS本体のことですが、使っているイヤフォンとの相性もいいらしく、音質は悪くありません(Napsterの楽曲ファイルは192kbpsのWMA)。以前D902iに同じイヤフォンを組み合わせて使っていたときは、音が耳に刺さるようで、頭が痛くなってしまいとても長時間聴けなかったのですが、それに比べると格段に聴きやすくなりました。
ただ、いくつか気になる点はあります。1つは、閉じたときの操作性。表面のラウンドイルミネーションパネルでミュージックプレーヤーを操作できるようになっているのですが、以前も書いたとおり、この静電パッドの反応が悪いのです。“閉じたまま操作”がウリのF902iSですが、操作したいときに反応せず、反応しなくていいときにバッグの中で反応するのにはちょっと閉口。今はラウンドイルミネーションパネルでの操作はしないようにしています。
2つめはバッテリーのもちです。上に書いたように、閉じたままでの操作が難しいため、早送りや一時再生、曲の選択といった操作は、いちいち端末を開閉して、メインディスプレイから行うことになります。そのせいか、音楽を聴いているとバッテリーのもちが明らかに悪くなります。F902iSでWMAを再生した場合、公称の連続再生時間は約9時間ですが、実際にはその半分に満たない、という印象です。
3つ目は“楽曲フォルダを移動すると曲の再生が止まる”という仕様です。曲を再生しながら端末を操作して、次に聴く曲を探す……というのはよく行う動作だと思いますが、F902iSでは、曲の再生中にフォルダを移動すると、必ず音が止まってしまうのです。また、“複数のフォルダをまたがって全曲再生”という指定ができないので、1アルバム(=1フォルダ)に1曲ずつの楽曲を転送してある場合などは、通して聴くためにはプレイリストが必須になります。実行中の処理を一時停止してからフォルダ移動をする、というのは、携帯プログラムのフローとしては分かるのですが、音楽プレーヤーとしてはやはり違和感があります。
最後に、USBでの楽曲転送に時間がかかる点です。エクスプローラでのドラッグ&ドロップに比べて遅いだけでなく、Windows Media Playerで普通のWMAファイルを転送するよりもさらに時間がかかります。これだけ時間がかかるなら、楽曲転送しながら充電できるようにしてくれたら便利なのに、と思ってしまいます。
いろいろ書いてきましたが、NapsterとF902iSの組み合わせはとても楽しく、大容量のminiSDカードと巻き取り式のイヤフォンを買おうと検討中です(私は携帯にコードを巻き付けるクセがあって、電話がかかってきたときにほどかないと出られないので……)。
普段からiPod nanoを使っていることもあって、正直言ってこれまでは「無理して携帯で音楽を聞かなくてもいいじゃないか」と思っていました。でも、新しい曲に簡単に出会える、今まで聴かなかった曲を聴くようになるNapsterの楽しさが携帯でも味わえるとなれば、「携帯で音楽」も楽しいなあ、とNapsterのおかげで考えが変わりました。
ナップスタージャパンは、F902iS/D903i/F903i/SH903iユーザーに対し、2週間無料でNapster To Goを楽しめる「2週間フリートライアル」を実施中です(10月10日の記事参照)。対象機種を持っている方は、2週間試してみることを強くオススメいたします。
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