“ケータイ最強”のカメラはデジカメを超えた?──「910SH」荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(5/5 ページ)

» 2006年12月05日 22時51分 公開
[荻窪圭,ITmedia]
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デジカメ“っぽく”基本機能が充実

 ではスペックと機能を改めてチェックしていこう。

 撮像素子は500万画素のCCD。CCDのサイズは公表されてないが、おそらく1/2.5インチ前後のサイズだと思う。これは普及型コンパクトデジカメで使われるものと同等のサイズ。光学ズームは3倍で、35ミリ換算でおよそ約28〜96ミリ(これもわたしの推定)。いわゆる光学系3倍ズームだ。

 メインディスプレイはVGA(480×640ピクセル)表示対応の2.4インチモバイルASV液晶なのですごくきれいで細かい。これはさすがシャープ端末だと思える。

 AFには通常の中央1点、接写モード、マルチポイントAFが用意されている。マルチポイントAFに設定すると、9分割した画面の中央に横一列の3つのターゲットが表示され、そのどれかにピントが合うようになっている。被写体が中央になくてもOKという機能だ。

 ISO感度は100、200、400、800とオートで設定可能。……何か普通のデジカメのレビューを書いているようである。

photophoto ディスプレイはVGA表示対応の2.4インチモバイルASV液晶。メニューの細かい文字もきれいに表示できる。メニューの内容はテンキーに合わせて12個。それぞれがダイヤルキーに対応しているのがうれしい(左)。デジカメスタイル時は[メニュー]キーを押すと中央にメニューが表示される。左右のキー(ズームキー)だけで操作できるよう、横一列の並びとなっている。ズームキーがもっと押しやすければ操作性もより上がるだろう(右)
photophotophoto 「撮影設定」を選ぶと、明るさ・ホワイトバランス・ISO感度・フォーカスモードの機能が表示されるフォーカスには中央のみのセンターAF、3点のマルチポイントAF、接写モード(このときはセンターのみとなる)がある。マルチポイントAFの搭載はカメラ付きケータイでは初?(左、中)。マルチポジションAFモードでは、ピントが合ったエリアに緑の枠が表示される。ちなみに左のバーは光学ズーム時のズーム位置(右)

 撮影時は、このディスプレイにグリッド表示や各種アイコン表示がなされ、使い勝手はよい。

photophoto デジカメスタイル時の画面はVGAの解像感をいかして、カラフルで詳細なアイコンが並ぶ。構図を決めやすいグリッド線はかなり便利。右上の赤い三角は手ブレ警告アイコン、下にはフラッシュ、画像サイズ、ホワイトバランスやISO感度などの情報が図示される(左)。ケータイスタイル時は画面デザインも縦位置用に変更されるが、表示情報は同じ。このときは[発話]キーがAFロックに、[決定]キーがシャッターとなる(右)

 手ブレ補正機能はデジタル式だ。光学式ではないために効果はほどほどで、しっかり撮れるときはオフにした方が画質もいい。なお手ブレ補正をオンにするとISO感度の手動設定は行えなくなり(オートのみ)、シーン設定も使えなくなるので注意したい。

 撮影補助用ライトは従来機より強力になっている。その分、接写時は明るすぎて被写体が真っ白になってしまうこともあった。この場合は撮影補助用ライトも接写モードにする必要がある(AFを「接写モード」にしたら、あるいはAF時に近距離だと判断した場合に、自動的に切り替わってくれればいいと思う)。

 撮影サイズは2592×1944ピクセルの「5M」から、「VGA」(640×480ピクセル)、さらにその下に240×320/120×160ピクセルまでを用意する。ちなみに、本機は「VGA」がいわゆる壁紙サイズである。なお、それらに加えてハイビジョンサイズ(1920×1080ピクセル)も用意する。

photophotophoto ISO感度は最高800。このように明示的にISO感度を設定できるのはカメラ付きケータイではおそらく初めてではないかと思う(左)。撮影補助用ライト(モバイルライト)はかなり明るくなった。そのためやや明るさを落とした接写用モードも用意する(中)。シーンモードは、標準/夜景/スポーツ/文字/逆光/人物/人物(夜)の7種類を用意(右)

photo ヘルプでショートカットキーの一覧が表示される

 最後に気になったのは記録時間。2GバイトのmicroSDに保存する際、5Mモード/ファインの場合で約9秒、2Mモードで約6秒、VGAモードで約2.5秒かかった。5Mモードほどまでのクオリティはいらないというシーンならば、モードを下げた方が快適に撮影できる。

 なお、手ブレ補正機能をオンにするとその処理分だけ余計に時間がかかる(5Mモード時では約9秒もプラスされる)。これはちょっと待たせすぎでイライラするほど。手ブレ補正は、普段はオフにしておいた方がいいかもしれない。

 前モデル「904SH」(レビュー参照)で記録時間もけっこう短くなってたので、ちょっと残念だ。


“ダントツで最強”のケータイカメラ

photo

 910SHは、500万画素で3倍ズームというスペックのみならず、機能面でも使い勝手でもケータイ最強のカメラ機能であるなのは間違いない。ほかに追いつくものはしばらくないだろうというくらい。コールド勝ちできるくらい。それくらいダントツ。

 特にデジカメスタイル時の使い勝手はケータイでは抜群だ。何しろディスプレイを回転させればすぐカメラとして使えるし(起動は迅速。シャッターボタンの感触もなかなかよい)、やや手間はかかるとはいえ、ディスプレイを開かずとも側面の[Menu]キーから全機能にアクセスできる。

 動画もVGAサイズで録れる(今回はそこまで手が回らなかったので作例はないが)。

 VGA表示対応のきれいに表示できるモバイルASV液晶もカメラ機能にはうれしいものだし、グリッド表示や手ブレ警告表示(シャッタースピードが遅くなると表示される)、ISO感度を設定できる機能もカメラっぽくていい。

 一方、デジカメと比べて大きく劣る部分は、撮影間隔(デジカメだと1〜2秒間隔でどんどん撮れる)、AFの精度、ズーミングの速度だ。特に記録時間の遅さが気になる。

 写りのクオリティは、ディテールの描写力やAF、ホワイトバランスなどのヒット率(ピントや露出、ホワイトバランスが「オート」のままで満足いく結果になる確率……というか)がデジカメに劣る。レンズの違いもあるし、長年の蓄積のノウハウもあるためだろう。そのため、“光学3倍ズームデジカメの代替機”となるだけのクオリティがあるかと問われると返事に困るが、実用性は十分にある。デジカメに追いつけ・追い越せとはいわないが、ヒット率がもっと向上すればいうことはない。

 なお、500万画素なんて別にいらないやというユーザーは、これを2Mモードや3Mモード、あるいはVGAモードで使えばいい。VGAモードであっても、この光学ズームや鮮やかな発色の画質は非常に優秀だし、動作もより迅速。デジカメほどのクオリティはいらないが、携帯できれいな写真を撮りたい場合ならこのように使える。

 まあ、一般的なデジカメと比べるとまだまだだと思うところもあるが、少なくともケータイの中では抜群のクオリティ。例えば3Mモードで使ったとしても、ほかの3Mケータイよりダントツにいい。さすがである。

 というわけで、かなりすごいヤツである。単にスペックを上げただけかと思っていたら、予想以上にハイレベルで驚いた。こうなると一般的なデジカメとも比べてみたくなる、そう思えたほどのカメラ機能を持っている。

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