かつて携帯電話の差別化ポイントは、カメラやディスプレイなどの機能だったが、最近は端末のデザインへとトレンドが移り変わってきた。そして次なるトレンドとなりそうなのがインタフェースだ。
1つの流れとしてあるのは、新たな入力/操作インタフェースの採用。これまでもソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ端末のジョグやNEC端末のニューロポインター、三菱電機端末のスピードセレクター、三洋電機端末のスムースタッチ、指紋センサーをポインターとして利用する日本無線端末などの例があるが、ディスプレイの大型化に伴い、それが顕著になってきた。
2007年に入って登場したのは、指紋認証ユニットを操作に利用する「W51H」のスマートセンサー、キーボードにタッチパネルディスプレイを搭載した2画面ケータイ「D800iDS」、円形のデバイスをなぞると画面がスクロールする「Advanced/W-ZERO3[es]」のXcrawl、ノートPCのタッチパッドのような操作感を携帯に取り入れた「SH904i」のTOUCH CRUISERなどだ。
今後登場する端末では、ソニー・エリクソン端末の「W53S」に+JOGが搭載され、久々にジョグが復活。また、HTCはドコモ向けのビジネスケータイ「HT1100」に、3Dメニューと指を使ったタッチパネル操作を組み合わせた「TouchFLO」という新たなインタフェースを搭載した。
ウィルコムの「W-ZERO3」が火付け役となったスマートフォン市場が、2007年も拡大基調で推移している。
イー・モバイルが開業と同時に音声機能なしのHSDPA端末「EM・ONE」を投入し、ウィルコムは7月19日に「Advanced/W-ZERO3[es]」を発売。ソフトバンクモバイルはHTC製の「X02HT」、東芝製の「X01T」を発売する予定だ。
ドコモは「BlackBerry 8707h」の日本語対応版をリリースし、2008年1月以降にはWindows Mobile端末にケータイの操作手法を取り入れたHTCの「HT1100」と富士通の「F1100」を発売する。
これまで音声端末に注力してきたKDDIも、スマートフォンの投入を計画しており、秋・冬モデルとして登場するかどうかに注目が集まる。また欧州で人気の「Nokia E90 Communicator」が日本で登場するかどうかも気になるところだ。
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