ドコモと富士通、「F905i」ベースの台湾向け端末を開発

» 2009年01月14日 15時46分 公開
[平賀洋一,ITmedia]

 NTTドコモと富士通は1月14日、2007年11月発売の「F905i」をベースにした台湾市場向け端末が、現地キャリアのFar EasTone Telecommunications(FET、遠伝電信)から発売されたことを発表した。

photo FET向けの「F905i」。日本向けサービスの「おサイフケータイ」(FeliCa)や「ワンセグ」には対応していない。ボディカラーは白のみ

 台湾向けのF905iは、ドコモと富士通が海外市場向けに開発し初めて商用化された端末。台湾のユーザー向けに、中文繁体字の表示と入力などを新たに開発しており、FETのiモードサービスを台湾現地語で利用することができる。また、富士通の独自技術である「スーパーはっきりボイス」や「ゆっくりボイス」などの通話音声をより聞きやすくする機能も搭載されている。

photo FET向けF905iの画面イメージ。iモードサービスはFETが提供するものであり、ドコモが提供するものとは別もの

 FETはドコモが以前より出資提携している戦略的パートナーであり、台湾でiモードサービスを提供している通信事業者。ドコモを含むアジア・太平洋地域の携帯電話事業者で結成される「コネクサス・モバイル・アライアンス」にも加盟している。

背景に海外iモード事業のてこ入れ

 今回ドコモが、富士通と共同で台湾向けの端末を開発した背景には、ドコモのパートナーオペレーターの支援をするという狙いがある。

 iモードは、2002年4月にオランダのKPNがサービス開始したことを皮切に、海外オペレーターへの技術提供が続けられてきた。しかし、海外の携帯電話向けインターネット接続技術はWAP(Wireless Application Protocol)が標準技術として普及しており、iモードの海外進出は思うように進んでいない。

 ドコモは、世界的に人気のNokia端末(S60)用iモード環境をオペレーターに提供しているほか(2007年9月の関連記事参照)、iモード対応端末を容易に開発できるソフトウェア群の「FOMA端末用オペレータパック」をACCESSと共同開発している。こうした取り組みに加え、iモード普及の直接的な手段として国内向けのiモード端末を海外に展開しようというのが、今回の試みだ。

 F905iを発売したFETは、コネクサス・モバイル・アライアンスに加盟しているだけでなく、資本提携やW-CDMAに関する技術支援を受けるなどドコモとの関係が深い。「iモード端末のラインアップを増強することでユーザーニーズに応えるだけでなく、加入者の増加によりオペレーターとしての企業価値向上にもつながると判断していただいた」(ドコモ広報)ことから、日本製iモード端末の投入を決めたという。またドコモは、台湾市場でも競争力が高いと判断して、富士通製のF905iをベース端末に選んだ。

 国内向けのiモード端末を、ドコモと端末メーカーが共同で海外展開するのは今回が初めてのケース。ドコモは今後も、コネクサス・モバイル・アライアンスに参加する海外オペレーターを中心に国産iモード端末の投入を働きかけるとしている。しかし、iモードサービスへの取り組みはオペレーターによって差があるため、現段階で次の具体的な事例は決まっていないという。

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