前回はユーザー辞書とダウンロード辞書を使って文字の変換操作を短縮する方法を解説したが、文字入力では日本語以外にも数字や英字を使うことも多い。そこで今回は、電話番号やメールアドレスを簡単に入力する方法や、文字入力時に引用できるデータの種類や利用できるショートカットなど、“小技”を使った入力方法を紹介したい。
メールアドレスを変更したときや、連絡先を変えた友人の電話番号を共通の知人に教えるなど、メールでは自分や友人の連絡先(電話番号やメールアドレス)を教えることも多い。また、サービス登録時などにメールアドレスや住所を入力することもある。
その際、アドレス帳やプロフィール画面を呼び出し、電話番号とメールアドレスをコピーしてメール本文に貼り付ける……という方法だと、直接入力よりは速いが、いったんメールを中断しなければならず、やや手間がかかる。
より簡単に連絡先を入力する方法として、“引用”機能をお勧めしたい。多くの機種は、文字入力画面のサブメニューから、アドレス帳に登録した電話番号やメールアドレスなどを引用できる。つまり、マルチタスクなどでアドレス帳を起動→電話番号をコピー&ペースト→アドレス帳を終了、といった操作をせずにデータを入力できる。
NTTドコモの「SH-01A」の場合、文字入力画面でサブメニュー→「引用」→「電話帳引用」を選ぶとアドレス帳が立ち上がり、連絡先を引用したい人の名前から電話番号やメールアドレスを選べば、本文にそのデータが引用される。また、サブメニューの「引用」で「所有者情報引用」を選ぶと、メインメニュー上で[0]キーから呼び出せる「自局番号(自分の電話番号)」が現れ、「詳細」にアクセスすると自分の電話番号やメールアドレスを引用できる。
電話番号やメールアドレスに限らず、住所や誕生日など、アドレス帳や自局番号(プロフィール)に登録したデータは基本的にすべて引用できる。
au端末は、メールの送受信履歴や電話の発着信履歴からメールアドレスと電話番号を入力することもできる。頻繁に連絡を取る人のデータを入力するときは、履歴からの方がアドレス帳よりも簡単かもしれない。
入力時に引用できるのは、アドレス帳に登録したデータだけではない。第18回でも解説したとおり、GPS搭載機種なら現在地情報の引用も可能だ。
例えばSH-01Aの場合、文字入力画面のサブメニューで「位置情報」を選ぶと、現在地、過去の測位履歴、アドレス帳に登録したデータという3つの方法で位置情報を引用できる。自宅や会社の位置情報、待ち合わせ場所などを簡単に教えられて便利だ。
au端末はさらに、お気に入りに登録したWebサイトのURLや、メモ帳に登録したデータを引用できる機種も多い。知り合いにWebサイトを教えたい、メモに記録した住所を呼び出したい、といったときに役立つ。au端末は文字入力画面から幅広いデータを呼び出せるので、引用機能はau端末が最も優れているといえる。
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