持ちやすくて使いやすい、無駄のないデザインを追求したという「misora(ミソラ)」は、今回発表された「iida」ブランド端末の中では比較的オーソドックスな形状のモデルといえる。しかしこのプレーンなデザインこそがmisoraの持ち味でもある。
本体カラーはblack、pink、whiteの3色をラインアップ。これらの色は、「月明かりに照らされた夜の海」「夕日に染まる空の絶妙なニュアンス」「雲の重なりが生む自然なグラデーション」といった、生活の何気ない風景をモチーフにしたものだ。misoraという名称は「水」と「空」を合わせた「水空」に由来する。
ボディは全体的に丸みを帯びており、手に沿った持ちやすい形を目指した。過剰な装飾はなく、デザインとしての主張は薄いかもしれないが、形状とカラーに“さり気ない”こだわりを反映したmisoraは、多くのユーザーが長く愛用できるモデルに仕上がったといえる。
misoraのベースモデルは京セラ製の「ベルトのついたケータイ NS01」で、misoraの製造も京セラが担当する。iidaは従来の「au design project」と「NS(New Standard)シリーズ」を内包するブランドであり、misoraはNSシリーズのコンセプトを継承したモデルとなる。
misoraの仕様やスペックは現時点では未定で、KDDIは別途iidaのWebサイト(外部リンク)で案内するとしている。4月7日の発表会場にはモックアップのみが展示されており、機能やソフトウェアを確認することはできなかった。説明員によると、機能はNS01相当とのことなので、プラットフォームは「KCP」、ディスプレイは約2.8インチワイドQVGA液晶、カメラはオートフォーカス対応197万画素CMOS、おサイフケータイには対応、などが予想される。発売は2009年夏以降を予定している。
ところで、「空」をイメージしたケータイといえば、au design projectのコンセプトモデルとしてKDDIが2007年に発表した「sorato」が思い出されるが、4月7日の発表会で告知したiidaの“FUTURE CONCEPT”にsoratoは含まれていなかった。全面タッチパネルという、当時のモデルとしては時代を先取りしたインタフェースを持つsorato。misoraとはコンセプトが異なるが、同じ“自然”をテーマにした端末として、soratoがiidaのラインアップに加わることにも期待したい。
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