auのARアプリ「実空間透視ケータイ」――今後は「電子コンパスなし」でも快適に?:ワイヤレスジャパン2009

» 2009年07月22日 15時26分 公開
[山田祐介,ITmedia]

 7月22日に開幕した「ワイヤレスジャパン2009」――KDDIブースの一角では、6月25日にβ版を公開した拡張現実(AR)アプリ「実空間透視ケータイ」のコーナーが設けられ、サービスの説明やデモンストレーションが行われていた。

photo 「実空間透視ケータイ」のサービスの1つ「地球アルバム(β版)」。ワイヤレスジャパン会場の写真も早速アップロードされており、実空間と連動して表示されていた

 実空間透視ケータイは、端末のGPSや6軸センサーなどを活用し、ケータイをかざした先にあるスポット情報をディスプレイに表示するアプリ。ユーザーが投稿した写真や、交通機関・飲食店などのスポット情報が、ディスプレイ上の仮想空間にマッピングされ、ビルや壁の向こうに何があるのかを“透視”するような体験が楽しめる。

 ARアプリとしては、「セカイカメラ」などカメラの映像にコンテンツを重ね合わせるものもあるが、実空間透視ケータイでは3Dグラフィックのマップに情報を表示する。3Dグラフィックではカメラ映像に比べ処理負担が軽減されるほか、「スポットまでの距離を把握しやすいメリットがある」(説明員)という。公開中のβ版は20フレーム/秒での描写を実現し、ユーザーの動きにも機敏に追従。“サクサク”した使い勝手を実現していた。


photophoto 端末の上下の動きにも連動する

 3Dマップには距離を示すマイルストーンが一定の間隔で設けられ、十字キーの操作によって何キロも先にある情報をクローズアップできる。距離が離れればその分、端末の向き(地磁気センサーの情報)のブレに画面が敏感に反応してしまうはずだが、「遠くのものを表示する場合には、わざとセンサーからの情報に“鈍く”反応するようにした」(説明員)ことで、その問題を解決した。実際に利用してみると、多少動きが不安定にはなるが、数キロ先の情報も端末の向きとリンクして表示されていた。

photophoto 十字キーの操作で写真を選択すると、写真の拡大表示やコメントを見ることができる。現在はじぶんが投稿した写真のみを見られる仕様だが、今後はほかのユーザーが投稿したものも見られるようになる

 また、周辺地域のスポット情報の密度に応じて、表示範囲を自動で調節する工夫も盛り込まれている。例えば、都心などスポット情報の多い地域では数十〜数百メートル以内の情報を表示し、スポット情報のあまりない地域では数キロ先の情報も画面に表示する――こうした配慮で、なるべく画面が“うるさくもなく、さびしくもない”状態を作り出している。

photo 博報堂と協業して開発中の「MAWARIPO」。店舗の映像コンテンツを位置情報とともにデータベース化したASPサービス「Rocket Box」を利用し、周辺地域の店舗情報を動画とともにチェックできる。3Dマップ画面には“ドラゴンレーダー”のような表示があった
photophoto 「テレビキー」を押すと周辺地域の店舗9件のサムネイルが表示される(写真=左)。店舗を選ぶと、動画を視聴する画面に遷移できるほか、3Dマップ上で店舗の方角を矢印で案内してくれる(写真=右)
photophoto 「トラベルビューアー(β版)」では、旅行クチコミサイト「フォートラベル」と連携。スポット情報をユーザーからのコメントとともに調べることができる

電子コンパス非搭載でも“向きが分かる”技術を開発中

 au one ラボで公開されているβ版アプリの対応端末は、順次拡大が進んでいるものの、使い勝手のキモともいえる“ケータイをかざした方角と情報がリンクする”端末は、電子コンパスを搭載している「G'zOne W62CA」「G'zOne CA002」の2機種のみ。しかし、「現在、電子コンパスを搭載していなくても端末の向きが分かる技術を開発中。今年のCEATECで披露することを目標にしている」(説明員)とのことだ。また、同アプリはARのプラットフォームとしての提供を目指し、今後はAPIの開示も視野に開発を進めていく。

 さらに、セカイカメラをはじめとするほかのARアプリとの間で、情報に相互性を持たせることも検討したいという。「まだまだARの広がりは小さい。ほかのアプリとも手をつないで、ARを広めていければ」(説明員)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月25日 更新
  1. 「Androidのマイナンバーカード」がスタートするもフル機能対応機種が少ない件 ポイントは「StrongBox」という仕組み (2026年10月24日)
  2. 「iPhone Duo」はLINEもポケモンGOも“黒い”余白だらけ? 日本の定番アプリは未対応が多く (2026年10月23日)
  3. ダイソーで1100円の「USB Type-C to HDMIケーブル」でスマホの画面をテレビに映すとどうなる? 対応機種なら試してみる価値あり (2026年10月24日)
  4. きょう発売の「iPhone Duo」、Apple 表参道でゲットしてきた 早速開封レポート (2026年10月23日)
  5. iPhone Duoを使って痛感した「Face ID」のありがたさ 充電スタンドに置いたまま通知が見られない不便さに苦しむ (2026年10月24日)
  6. 進化した「Siri AI」で感じた、iPhoneの操作を一変させる実力 「AI出遅れ」の汚名返上なるか (2026年10月24日)
  7. モバイルSuicaの新決済「teppay」を早速試した 店員への伝え方や決済音は? スムーズに決済できる? (2026年10月22日)
  8. デジタル庁が「Androidのマイナンバーカード」対応機種を公表 属性証明機能を使える機種は限定的 (2026年10月19日)
  9. ダイソーで330円の「人感・明暗センサーLEDバーライト(Type-C)」が意外と便利 1人暮らしの帰宅時や非常灯に便利  (2026年07月18日)
  10. 「iPhone Duo」を試して分かった9つの疑問と本音 36万円超の折りたたみスマホは「買い」か? (2026年10月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー