今回取り上げるアプリには、不正なプログラムをブロックするだけでなく、すでにインストーされているアプリをスキャンし、その安全性を評価する機能も搭載されている。まったく同じ環境でテストしても、評価対象となるアプリはそれぞれに異なり、追加インストールしたアプリのみ対象となるケースもあれば、Android標準のGoogleマップのようなアプリまで評価対象になるケースもあった。安全かどうかの評価の表示方法もアプリによって異なるが、中でも比較的分かりやすいのが「ALYac Android」。アプリの安全性はそのアプリがどのような情報や機能を使う権限(パーミッション)を持っているかによって変わってくるが、それを一目で確認できるようにし、アプリ安全指数、さらに開発者に対する信頼度をと開発者安全指数とし、5つ星で評価している。


「tSpyChecker」はアプリの持つパーミッションをアイコンで表示。最初はアイコンを見ただけでは分かりにくいが、慣れると一目で確認できるようになる。慣れないうちはメニューから「About」で解説を表示するといい。さらに各アプリについて、詳しい情報や安全かどうかの分析を見ることもできるリアルタイム監視などを行うため、アプリを常駐させる場合に特に気になるのがメモリの使用量だ。スキャン中ではないがアプリが起動しているという状態で、どのくらいのメモリを消費しているのか、「Android System Info」を使ってチェックした。
使用メモリはリアルタイム監視機能のある「ALYac Android」「ViRobot Mobile」「NetQin Mobile Security」と、監視機能のない「tSpyChecker」と「ES セキュリティマネージャ」でもそれほど大きく変わらず、大体28〜34Mバイトといったところ。ほんのわずかな差だが、「ViRobot Mobile」と「NetQin Mobile Security」がややメモリ消費量が多い。バックグラウンドでスキャンを始めると、ここからさらに、それぞれ5Mバイトくらいずつメモリー使用量が上がる。筆者の「Galaxy S」(Android 2.3アップデート済み)の環境では、特に他のアプリに影響が出るということはなかったが、端末に搭載されているメモリの容量によっては、ゲームや動画再生など、メモリ消費の多いアプリとの併用が少し厳しいかもしれない。
| ALYac Android | tSpyChecker | ViRobot Mobile | NetQin Mobile Security | ES セキュリティマネージャ | |
|---|---|---|---|---|---|
| メモリ使用量 | 約30Mバイト | 約28Mバイト | 約34Mバイト | 約34Mバイト | 約28Mバイト |
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