第6回 “電話機”として便利に使える?(後編)――「ARROWS X F-10D」:ARROWS X F-10Dの“ここ”が知りたい

» 2012年09月07日 16時35分 公開
[Sho INOUE(K-MAX),ITmedia]
photophoto 富士通製の「ARROWS X F-10D」。ボディカラーはBlack、Blue、Whiteの3色

質問:通話を支援する機能はどんな感じ?

 富士通製の携帯電話は、「らくらくホン」を筆頭に、音声通話を快適にする技術を積極的に導入してきた。それはスマートフォンになっても変わっていない。「ARROWS X F-10D」では、先代の「ARROWS X LTE F-05D」に引き続き「あわせるボイス2」「スーパーはっきりボイス3」「ぴったりボイス」「ゆっくりボイス」の4種類の通話支援機能が搭載されている。ゆっくりボイス以外の機能は本体での音声通話で利用できる。

 あわせるボイスは、ユーザーの“耳年齢”に合わせて受話音質を調整する機能だ。従来はプリセットされている音声パターンを6種類の音質設定で聞いて、一番聞き取りやすいものを選ぶと、それに合わせて受話音質を調整する。F-10Dではこれに加え、「自分からだ設定」で登録した年齢にもとづいて音質調整することも可能になった。あわせるボイスの設定や自分からだ設定は、初期設定時に行えるほか、端末設定の「自分からだ設定」からも行える。通話中は、効果をOFF(無効)、弱い、普通、強いの4段階で選ぶことができる。初期設定では“普通”の効果が有効になっているので、必要に応じて設定を変更するようにしたい。変更は、通話画面で「あわせるボイス」をタップすればよい。

photophotophoto はっきりボイスはプリセット音声パターンを6種類の音質設定で聞いて最適なものを選ぶ方法のほか(写真=左・中)、「自分からだ設定」で登録した年齢に合わせた設定も可能になった(写真=右)。なお、音質設定のサンプル音声として流れるのは「パッと晴れた気持ちの良い午前のバードウォッチングが好きです」というものだ
photo はっきりボイスの効果はOFFを含めて4種類から選べる

 はっきりボイスは、周囲の騒音と通話相手の音声を照合し、騒音にかき消されてしまいそうな音域を強調処理して受話口に届けるもので、騒がしい中でもしっかり音声が聞き取れるようになる。ドコモや富士通がスポンサーをつとめるフォーミュラ・ニッポンのチーム「DOCOMO TEAM DANDELION RACING」(http://www.dandelion-racing.com/)のレーシングカーでも採用されるほど、騒音に対する効果は抜群だ。ぴったりボイスは、はっきりボイスに付随する機能で、ジャイロセンサーや基地局で移動状況を検知し、それに合わせて通話音声の最適化する。これらの機能は、状況によって逆効果になることもある。その場合は通話画面から無効にするとよい。

 ゆっくりボイスは、通話相手の話し方の“間”を検出して、ゆっくり聞こえるように調整する機能だ。その特性から、“間”を取らない話し方をする相手には効果が薄いのは以前から変わらない。

photo 通話アシスト機能のON/OFFを切り替えるボタンはF-05Dと比べると大きく押しやすくなった。「はっきりボイス」と「ぴったりボイス」の状況はアイコンで表示される

 F-10Dではこれら4機能に加えて、「気配り着信」という機能が追加されている。周囲の騒音を検出して、着信音量と通知音量を自動的に調整するというものだ。静かな場所では音量を抑えて、騒がしい場所では音量を大きくする。標準設定では無効になっているので、端末設定の「音・振動」項目「気配り着信」を選ぶと設定できる。

photophotophoto 周囲の状況に合わせて着信音量と通知音量を自動調整する「気配り着信」

質問:インターネット(IP)電話として使える?

 Android 2.3以降は、OSの標準機能として「インターネット通話」という機能を搭載している。これは、無線LAN(Wi-Fi)環境下で端末をSIP準拠のIP電話用クライアントとして使えるというもの。メーカーや機種によっては、この機能が塞がれてしまっていることもあるが、F-10Dではしっかりと使える。端末設定の「通話設定」からアカウントを登録すれば利用できる。

 SIP準拠のIP電話で、一般向けにサービスしている例として、NTT東日本・西日本がフレッツ光回線向けに提供している「ひかり電話」が挙げられる。筆者はNTT東日本のひかり電話を契約しており、「ひかり電話ルーター」として貸与を受けている「PR-S300SE」と、別途レンタルを受けて使っている「光ポータブル」のオプションであるWi-Fiクレードル「PWR-Q200-OP」の組み合わせでSIPクライアントとしてF-10Dを登録したところ、若干設定に手こずったものの、しっかり電話の発着信ができることが確認できた。ただし、ひかり電話との組み合わせでは、通話中にキーパッドを出して押しても、トーン音の送信ができない。自動応答サービスなど、トーン信号を送信する必要があるサービスは事実上使うことができない。また、着信番号通知もひかり電話環境では正常に行えない。SIPサーバの仕様によっては、いずれも行えるはずだが、筆者宅ではそこまで試験できる環境がなかった。

 なお、インターネット通話では、前回ご紹介した「伝言メモ」を含めた通話関連の補助機能が使えないので、注意しよう。

photophotophoto 「インターネット通話」で然るべき設定を行えば、SIPクライアントとして無線LAN環境で音声通話できる(写真=左)。発信時に常にIP電話回線を使うか、IP電話に対する着信に対する発信のIP電話を使うか(通常は携帯電話回線で発信)、どちらで発信するか/常に選択するかを設定できる(写真=中)。常に選択した場合は、発信ボタンを押すと選択画面が表示される(写真=右)
photo インターネット通話中は、黄緑色でその旨が表示される。はっきりボイス、あわせるボイス、ゆっくりボイスのいずれもグレーアウトして選択できないようになっている。

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