7月23日〜7月29日の販売ランキングも2位と、好調な売れ行きが続いているNTTドコモの富士通製スマートフォン「ARROWS X F-10D」。全キャリアを通して一番の“全部入り”機種のひとつということもあり、ソフトウェア面で気になる面も多いだろう。今回は、ARROWS Xの初期設定や、プリインストールアプリの構成などをチェックした。
突然だが、携帯電話の“初期設定”画面を見たことがあるだろうか。携帯電話販売店で携帯電話を購入すると、初期設定を終えた状態、または初期設定をスキップした状態で手渡されることが多い。その後、端末を何らかの理由で初期化したり、電源を入れ直したりしたときに初期設定画面が出てきて戸惑ったという人は多いだろう。そこで、初回起動時の初期設定で設定できることを調べた。
まず、ARROWS Xではメーカーが用意する「はじめに」という画面が表示される。ここでは「自分からだ設定」とGoogleアカウントを設定でき、それぞれ「設定」をタップすると設定画面に移行する。これらは画面に出ている通り、スキップして後から設定することもできるが、特にGoogleアカウントは設定しておかないとできないことが多いので、ここで済ませておきたい。続いて、ソフトウェア更新に関する注意事項が表示される。OKを押すと、Googleアカウントが設定されている場合は、Googleアカウントを使って端末データをオンラインでバックアップするかどうか聞かれる。ここでメーカー側の設定画面は終了し、ドコモサービスの初期設定画面に遷移する。
ドコモサービスの初期設定では、まずセットアップできる項目が表示される。基本的には「進む」をタップすると、表示された順に設定画面が表示される。戻りたいときは「戻る」をタップすればよい。アプリ一括インストールでは、その名の通り、契約しているサービスに応じて、別途アプリが必要な場合に自動的にインストールしてくれる。インストールはバックグラウンドで進行し、特に追加する必要がない場合は、その旨も表示してくれる。「おサイフケータイの利用」では、おサイフケータイの初期設定ができる。「位置情報提供」では、GPSや携帯電話ネットワークを使った位置検索サービス(ケータイお探しサービスなど)の情報提供をどのように行うかを設定できる。
ここまでは従来機でも見受けられた初期設定項目だが、Android 4.0では「プリインアプリ利用状況送信」という設定が追加されている。その名の通り、ドコモがプリインストールしているアプリの利用状況を定期的に送信するというものだ。PCのアプリでも見かける、品質改善を目的とする。送りたくない場合は無効にできるが、送信された情報によって不具合が修正される場合もあるので、パケット節約などの理由がなければ送信しても問題ないだろう。
ホームアプリはAndroid端末の顔ともいえる重要な要素だ。昨今のドコモ向けのスマートフォンでは、ドコモが用意している「docomo Palette UI」と、メーカーが用意しているものを両方プリインストールしていること多い。ARROWS Xでは、docomo Palette UI、メーカー独自の「NX! comfort UI」に加えて、Android 4.0標準ホームアプリの3種類がプリインストールされている。出荷時はPalette UIに設定されているので、その他のホーム画面を利用する際は、設定変更が必要だ。端末の設定画面から「ディスプレイ」を開いて、その中にある「ホーム画面切替」で切り替えられる。「ARROWS X LTE F-05D」のように、アプリとして用意されているわけではないので注意しよう。
プリインストールのホームアプリの中でお勧めはあるかと聞かれると、非常に迷う。いずれも動作速度や安定性における問題はなく、特徴や機能面で自分に合うものを選べばいいだろう。
Androidスマートフォンでは、さまざまな機能がアプリケーション(アプリ)として提供されている。その中でも、出荷時にどんなアプリがプリインストールされているかは気になるところ。ARROWS Xでは、Android 4.0標準、キャリア提供、メーカー提供のアプリを単純に合計すると55個がプリインストールされている。
プリインアプリというと、勝手に通信したりバッテリーの持ちに悪影響をもたらしたりするものが皆無とは言い切れないので、アンインストールしたいものもあるだろう。アンインストールできるプリインアプリの範囲は以前よりも広がっているが、削除できないアプリもある。使わないようにしたければ、Android 4.0の新たな標準機能でもある、「アプリケーションの無効化」を試してみるといいだろう。
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