第1回 サイズ感はどう? 卓上ホルダは利用できる?――「HTC J butterfly HTL21」「HTC J butterfly HTL21」の“ここ”が知りたい

» 2012年12月12日 12時00分 公開
[田中聡,ITmedia]

 auのHTC製スマートフォン「HTC J butterfly HTL21」が発売された。厚さ9.2ミリのスリムボディに5インチフルディスプレイLTE、クアッドコア、FeliCa、NFC、ワンセグ、防水、800万画素CMOSカメラなどのスペックを凝縮させた。国内の現行スマートフォンでは唯一となる、高精細なフルHD(1080×1920ピクセル)対応の液晶を搭載したことも特長の1つだ。また、こうしたスペックだけでは語ることのできないデザインや持ち心地にもこだわった。そんなHTC J butterflyの使い勝手を、数回にわたってレビューしていきたい。

photophoto 「HTC J butterfly HTL21」。ボディカラーはブラック、レッド、ホワイトの3色

質問:同梱品は何がある?

 HTC J butterflyのパッケージは非常にコンパクトで、同梱品は端末本体、クイックスタートガイド、設定ガイド、au ICカードインジェクトピンのみ。ACアダプター、Micro USBケーブル、microSDは同梱されていないので、別途購入する必要がある。ちなみに、HTC J butterflyでは16Gバイトの内蔵ストレージに写真や動画をも保存できるので、microSDなしでもカメラは利用できる。前モデル「HTC J ISW13HT」には同梱されていたBeats Audio対応イヤフォン「Beats by Dr.Dre urBeats In-Ear Headphones」は、本機には残念ながら同梱されておらず、オプション品として用意されている。

photophotophoto HTC J butterflyのパッケージはHTC J butterfly本体よりも少し大きい程度(写真=左)。箱を開けたところ(写真=中)。同梱物は最小限に抑えられている。バッテリーを内蔵していないため、本体をリセットする方法について記載された紙も同梱される(写真=右)
photophoto au ICカード取り出し用のピンが箱に収められている(写真=左)。ピンも高級感がある(写真=右)

質問:卓上ホルダは利用できる?

 HTC J butterflyは防水に対応していることもあり、Micro USB端子のキャップは頻繁に開閉したくないところ。防水端末で特にニーズが高いと思われる卓上ホルダは、HTC J butterflyでは利用できるのだろうか。HTC J butterflyの背面には、充電用の接点が用意されているが、auの総合カタログ(12月)やHTC J butterflyの取扱説明書を見る限り、オプション品に卓上ホルダの記載はない。KDDIに卓上ホルダについて確認したところ、「準備はしているが、販路と発売日は未定」とのこと。KDDIが販売するのか、メーカー(HTC Nippon)が販売するのかもまだ決まっていないようだ。ただ、「何らかの形で発売はする」とのことなので、期待したい。

photophoto 背面に充電用の端子がある(写真=左)。Micro USB端子のカバーを開けるには少々力を入れないといけず、開けやすいとは言い難い。卓上ホルダを待ち望んでいる人は多いだろう(写真=右)

質問:microSDスロットとSIMスロットはどこにある?

 HTC J butterflyは表面からディスプレイ、バッテリー、基板、リアカバーの順に実装されているため、バッテリーは外せない。リアカバーも開けられない仕様になっているので、microSD/SIMスロットは上端部のカバーを開けた場所に収められている。microSDは爪で押せば着脱が可能だが、SIMスロットを着脱するには、同梱のインジェクトピンを使う必要があるので、ピンは紛失しないようにしたい。

photophoto スロット右側の穴にピンを差し込んで押すと、au ICカードの入ったトレイが出てくる
photophoto トレイごとau ICカードを取り出す。SIMはmicroSIM。ちなみにこのSIMは4G LTE専用で、LTE非対応のauスマートフォンに装着しても使用できない(写真=左)。SIMスロットの隣にmicroSDスロットがある。microSDは素手で着脱できる(写真=右)

質問:サイズ感はどう? 片手でも操作しやすい?

photo 片手でも問題なく持てる

 5インチディスプレイを搭載していることもあり、HTC J butterfly現行スマートフォンの中では「大きい」部類に入るだろう。では実際の持ち心地はどうだろうか。まず、手にするとその薄さに驚かされる。HTC J butterflyの厚さは9.2ミリ。他社でも厚さが8〜9ミリ台のモデルはあるが、最厚部は10ミリを超えるものが多い。HTC J butterflyは最厚部が9.2ミリなので、左右の端などはさらに薄いと思われる。加えて、背面は中央〜両側面と4隅の角がラウンドしており、手にフィットする。またディスプレイ面のガラスも4隅がラウンド形状になっていて美しい。HTCの「手に吸いつくパーフェクトプロモーション」というキャッチコピーも大げさではないと感じた。

 ただ筆者はレッドを使っているが、本体は光沢感がありツルツルしており、手が乾燥していると滑って落としそうになるので、外出先では特に注意している。

photophoto 裏側は丸みを帯びているので手に優しい
photophoto 左からiPhone 5、Xperia GX SO-04D、HTC J butterfly(写真=左)。iPhone 5と薄さを比較。さすがに7.6ミリのiPhone 5の方が薄い(写真=右)
photophotophoto 4.3インチディスプレイ搭載の「HTC J ISW13HT」(左)と比較(写真=左)。同じRedでも色味が異なる(写真=中)。HTC J(左)の10ミリよりもHTC J butterflyの方が薄くなっていることが分かる(写真=右)

 一方、持ちやすいとはいえHTC J butterflyの幅は約71ミリ。操作する機能や時間にもよるが、片手で操作し続けるのは少々辛い。例えばホーム画面のページを切り替える、ブラウザをスクロールしてリンクをタップする、Twitterのタイムラインをスクロールするなどの操作自体は片手でも問題なく行えるが、長時間続けていると指が疲れてくる。あとは画面上部に触れて通知バーを呼び出す際も、端末の持ち方を変えずに親指を上まで持っていくのがやや辛い。適宜両手を使って操作した方がよさそうだ。

 少し不満を感じたのは、内蔵されているiWnnのテンキーを利用した文字入力。筆者は普段スマートフォンを左手で使っているので、ソフトウェアキーボードの右端が指からやや遠くなる。中央にある「あ」〜「わ」キーの入力は問題ないが、右端にある「DEL」や「確定」キーを左親指で押すのが少々辛い。SamsungやLGの一部機種では、テンキーを左右に寄せる機能が搭載されているが、HTC J butterflyのiWnnにも同様の機能を取り入れてほしいと思う。両手で操作をするならこの横向きのQWERTYキーにすると、この画面サイズのお陰で1つのキーが大きく表示されて打ちやすいが、片手での文字入力をどういうスタイルにすべきか、(筆者が)もう少し考える必要がありそうだ。

 また、電源キーが上端部にあるので、片手で電源キーを押すのに、やや握りをずらす必要があるので少々煩わしい。側面に電源キーを搭載するのは難しいにしても、LGの一部スマートフォンのように、音量調節キーからも画面を点灯させるなどの工夫が欲しかった。

photophoto 左手で持つと、文字入力時に右端のキーを押すのが少々辛い(写真=左)。電源キーは上にある(写真=右)

質問:通知ランプはどこにある?

 HTC J butterflyの通知ランプは、ディスプレイ右上に用意されている。LED自体は小さく控えめに点滅する。また背面にもランプが用意されているので、ディスプレイを下にして置いているときでも通知に気付きやすい。HTC Jでは点滅カラーは変更できなかったが、HTC J butterflyではLEDのカラーを青、青緑、緑、ピンク、紫、オレンジ、赤、黄の8色から選べる。これら8色は通話、メッセージ、カレンダー、メール、アラームごとに変更できる。点滅パターンの変更はできない。

photophoto 通知ランプは控えめに点滅する(写真=左)。背面の赤外線ポート左側にもランプが点滅する(写真=右)
photophoto 通話、SMS、Eメール、カレンダー、アラームごとに通知ランプの色を変更できる
※背面にも通知ランプがあることを追記しました(12/13 22:44)。

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