KDDIが4月20日、HTC製の新型スマートフォン「HTC J ISW13HT」を発表した。
HTC Jは、HTCが日本市場に特化して開発した初のモデル。2月28日にKDDIとHTCが日本向けスマートフォンの開発で合意した旨を発表していた。ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信といった日本市場独特の機能に加え、au向けスマートフォンとしては初めてOSにAndroid 4.0を採用。海外で発売された「HTC One S」がベースとなっており、CPUには1.5GHzデュアルコアのQualcomm製「Snapdragon MSM8660A」、ディスプレイは約4.3インチの有機ELを採用。発売は5月下旬以降の予定。
HTC Oneシリーズと同様、HTC Jも音楽とカメラ機能に注力している。音楽はBeats by Dr.Dre Audioのオーディオ技術を搭載し、同梱の「Beats by Dr.Dre urBeats In-Ear Headphones」を利用すると、パワフルで臨場感あふれるサウンドを楽しめる。低音を最大限引き出す音源処理をハードウェアとソフトウェアともに施した。
約800万画素の裏面照射型CMOSカメラは滑らかで色むらのない写真が撮れるよう、HTC独自のチップセット「imageChip」を搭載した。ホーム画面から約0.7秒でカメラ起動、約0.2秒でピント合わせが可能など、カメラのスピードにもこだわった。レンズのF値は2.0。HDR(ハイダイナミックレンジ)撮影や、フラッシュレベルを自動で調整する機能も備え、光のない/少ない場所などでも自然な写真を撮れる。動画撮影中にシャッターボタンを押すと静止画を撮れる機能も備えた。
UI(ユーザーインタフェース)にはHTC独自の「Sense4.0」を採用するほか、KDDIがauの2012年夏モデルから提供する「auウィジェット」もいち早くプリセットした。auウィジェットではSNSで友達とやり取りした内容、ニュース、天気予報、周辺情報などを閲覧できる。国内事業者間で共通化された新絵文字も利用できる。Dropboxとも連携し、端末を購入してから2年間は25Gバイトのストレージを無料で利用できる特典も用意した。
通信サービスは、WIN HIGH SPEEDには対応しないが、下り最大40MbpsのWiMAXを利用できる。もちろんテザリングにも対応し、最大8台の機器でインターネット接続が可能。グローバルパスポートはCDMA、GSM、GPRSに加えて、下り最大7.2MbpsのUMTSもサポートする。バッテリー容量は1810mAh、内蔵メモリはROMが16Gバイト、RAMが1Gバイト。このほか、緊急地震速報、災害・避難情報、津波警報を含む「緊急速報メール」も利用可能。防水機能は備えていない。
HTC Jは4月21日から、KDDIデザイニングスタジオ(東京・原宿)と、au NAGOYA(名古屋・栄)で展示される。
HTC Jの発売に伴い、KDDIは「HTC J登場キャンペーン」を実施。5月8日から発売日までにキャンペーンサイト(http://cp-entry.kddi.com/j/)で購入宣言し、発売日から7月31日までにHTC Jを購入すると、もれなくバッテリーパックと専用ジャケットがプレゼントされる。さらに、抽選で500人に高音質のヘッドフォン「Beats Solo」もプレゼントされる。ISネットとISフラットに申し込んでいることもキャンペーンの応募条件。
| 機種名 | HTC J ISW13HT |
|---|---|
| OS | Android 4.0 |
| CPU | Qualcomm Snapdragon MSM8660A(1.5GHzデュアルコア) |
| サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約66×132×10ミリ(最厚部11.2ミリ) |
| 重さ | 約142グラム |
| 連続通話時間 | 約560分 |
| 連続待受時間 | 約310時間 |
| メインカメラ | 有効約800万画素CMOS |
| インカメラ | 有効約130万画素CMOS |
| 外部メモリ | microSDHC(最大32Gバイト) |
| ディスプレイ | 約4.3インチQHD(540×960ピクセル)有機EL |
| ボディカラー | レッド、ホワイト、ブラック |
| 主なサービス・機能 | +WiMAX、テザリング、Eメール(〜@ezweb.ne.jp)、SMS(Cメール)、緊急速報メール、グローバルパスポート(CDMA/GSM/UMTS/GPRS)、GPS、ワンセグ、おサイフケータイ、赤外線通信、Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n) ほか |
| 発売日 | 5月下旬以降 |
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