1000円を切る格安SIMで快適に“高速通信”できるのか 実測してみた(2/3 ページ)

» 2014年02月20日 11時30分 公開
[布施繁樹(K-MAX),ITmedia]
Photo 今回は定番中の定番、Androidアプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を利用して速度を計測した
NTTドコモ Xiパケ・ホーダイ ライト+spモード
  下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ミリ秒)
1回目 9.49 4.87 40
2回目 11.79 4.80 30
3回目 10.35 4.91 40
4回目 10.62 7.39 39
5回目 10.72 9.02 42
平均 10.59 6.2 38.2

NTTドコモ Xiデータプラン フラット にねん+moperaU Uスタンダードプラン
  下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ミリ秒)
1回目 11.06 5.02 38
2回目 10.42 4.58 40
3回目 13.16 4.70 37
4回目 11.01 4.31 41
5回目 10.13 6.11 49
平均 11.16 4.94 41

IIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプラン
  下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ミリ秒)
1回目 10.22 5.18 59
2回目 7.65 5.17 46
3回目 9.78 15.82 50
4回目 7.34 5.55 52
5回目 8.81 14.03 51
平均 8.76 9.15 51.6

BIGLOBE LTE・3G エントリープラン
  下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ミリ秒)
1回目 7.68 12.02 48
2回目 7.50 10.89 42
3回目 7.84 8.39 48
4回目 7.54 4.33 39
5回目 8.27 4.60 46
平均 7.77 8.05 44.6

OCN モバイル ONE 30Mバイト/日
  下り(Mbps) 上り(Mbps) ping(ミリ秒)
1回目 14.85 7.79 42
2回目 10.97 6.07 38
3回目 0.34 0.05 34
4回目 0.36 0.18 51
5回目 0.40 0.17 29
平均 5.38 2.85 38.8

 テストの結果はなかなか面白いものだった。

 まず、NTTドコモの音声プランのパケット定額制とデータ契約はほぼ同じような結果となっている。下り平均は約10Mbps、上り平均は4〜6Mbps、数値が小さいほど反応が良いと言えるpingは約40ミリ秒だった。もともとドコモの通信速度も特別に速いわけではない場所での計測だが、逆に高速な通信ができる場所を探して計測していない分、比較的自然な数値となったのではないだろうか。

上りのほうが速かったIIJmio高速モバイル/DとBIGLOBE LTE・3G

 月間500Mバイトもしくは月間1Gバイトの高速通信ができるIIJmio高速モバイル/D ミニマムスタートプランのSIMとBIGLOBE LTE・3G エントリープランのSIMは、両方とも似たような傾向が見られた。

 興味深い点がいくつかある。まず、下り平均通信速度だが、ドコモのプランでは約10Mbpsであるのに対して、この2社の下り平均はおおよそ8Mbpsだった。さらに面白いのは、上りの速度である。ドコモが平均4〜6Mbpsだったに対し、倍近い平均8〜9Mbpsという速度が出ている。下りの平均速度よりも上りの平均速度のほうが速いのだ。

 上りと下りの通信速度を非対称にしているドコモのLTEは、主に下りの速度に対して上りでは半分〜約3分の1程度というのが理論上の数値となっている。例えば150Mbps対応エリアでは、下りが最大150Mbpsなのに対し、上りは最大50Mbpsだ。しかし、IIJmio高速モバイル/DとBIGLOBE LTE・3Gのサービスは、逆の傾向を示している。これは恐らく、下りの通信の帯域は絞っているが、上りはその限りではないからではないだろうか。反応に対する数値であるpingは、ドコモ契約と比較しても若干遅めという結果を得られたが、10ミリ秒(1秒の100分の1)程度の差なので、その差を体感することはほとんどないだろう。

わずか2回で速度制限がかかったOCN モバイル ONE

 OCN モバイル ONEに関しては少々残念な結果と、素晴らしい結果が同居することとなった。

 まず、残念な結果であるが、表を見ても分かる通り、3回目以降の通信速度が不自然なほど遅くなっている。OCN モバイル ONEは、1日30Mバイトまで高速通信ができる契約なのだが、2回の速度テストでその30Mバイトを使いきってしまった。正確には3回目を行っている最中に極端に速度が低下したのちに計測エラーとなっているので、2.5回程度といったところであろうか。

 一方嬉しい結果は2つ。1つが、速度規制に入る前の2回とも、下りも上りも非常に素晴らしい結果を残していること。下りでは10Mbps超え、これはドコモのデータ契約とほぼ同じ、そして上りも約7Mbpsと高速である。したがって、その日の制限である30Mバイトに達するまでは、かなり快適な通信速度で利用できるといえそうだ。

 1日で多量の通信を行うには向いていない契約であるが、少量の通信を毎日行うのであれば他の格安SIMと比較しても快適かもしれない。

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