「Xperia Z Ultra SOL24(レビューまとめはこちらから)」は、6.4インチという大きなディスプレイを備えていることに加え、快適にペン入力できるようタッチパネルの精度を高めているので、手帳のように活用することもできる。
その際に活躍するのが、プリインストールされている「スケッチ」アプリだ。このアプリは従来のXperia ZやZ1などにも用意されており、手書きで文字を書いたり、写真を貼り付けたりできる。ちょっとした手書きメモとして活用でき、もちろん指で文字を書いたりもできるが、スタイラスペンを使う方がスムーズだ。
手書き用のスタイラスペンは付属していないが、Xperia Z Ultraには専用のスタイラスペン「ES22」が1980円(税込)で販売されており、ソニーストアで購入できる(外部リンク参照)。ES22は筒状のケースに収納されており、これを外して使用する。スタイラスは伸縮可能で、収納時の70ミリから最大100ミリまで伸ばせる。個人的にはちょっと短いかな……という印象で、あと50ミリくらいは欲しいところ。また、ペン自体が細いのも気になった。
ソニーモバイルに確認したところ、ペン先の素材はプラスチックだが、導電性を持たせているという。
スタイラスを頻繁に使うのならGALAXY Noteのように本体に収納したいところだが、Xperia Z Ultraには収納スペースが用意されていない。そこで活用したいのがストラップホール。ES22のケース先端にはストラップが付いており、このストラップを引っ張ると、先端部分が外れる。ストラップをXperia Z Ultraに取り付けて、先端部分をケースに取り付けてからペンを収納すると、ストラップとして携帯できる。
気になる書き心地はどうか? ペン先がプラスチックなので、ディスプレイにペンを走らせるとツルツルすべる。書きやすさは「まずまず」といったところで、個人的にはラバー素材のペンの方が、キュキュッとブレーキがかかって書きやすいと感じた。文字や図形を書く分には十分だと思うが、精細なイラストを描くのには向かないだろう。
ペンで書こうとする際に、手の一部が画面に触れていると、ペンが認識しないのも気になった。ペン先が滑るので、安定させるために手のひらを端末に置いて書きたいのだが、そうすると手のひらがわずかに画面端に触れてしまい、ペンで書いても認識してくれない。画面の端に触れても反応しないようにするか、触れていてもペンで書けるようにしてほしい。
なお、スタイラスはスケッチアプリ以外でも、基本的にすべてのタッチ操作をサポートしているので、画面をスクロールしたり、リンクをタップしたりもできる。指で画面を汚したくないといったときに便利だ。
スケッチアプリは、自由に文字や絵を描いたりできるアプリ。アプリ一覧からも起動できるが、スタイラスで通知バーを下げると、「新規ノート」「新規スケッチ」というアプリのショートカットが表れるので、ここから新規スケッチを選んでもよい。新規ノートからは、「ノート」アプリのメモを記入できる。
スケッチアプリには10種類のペンが用意されているが、文字色は16色のみで、カラーパレットから色を作り出すことはできない。肌色が用意されていないので、色付きで人物を描くのは厳しそうだ。写真を貼り付けてメモを書いたり、スタンプを加えたりもできる。
入力できるのはあくまでペンや手書のみで、(POBox TouchやATOKなどの)日本語入力システムを使ったテキスト入力との併用はできない。
スケッチアプリを使う際に覚えておきたいのが、「Active Clip」というスモールアプリだ。このアプリを使うと、表示している任意の部分を切り取って、スケッチアプリに貼り付けられる。例えばWebサイトの気になる記事や、オンラインショップの製品価格をメモしておきたい、といったときに便利だ。
タスクキーからスモールアプリ一覧を呼び出し、Active Clipを選び、「画面を撮る」をタップすると、スクリーンショットを撮ってくれる。その後、パレットアイコンを押すと、そのままスケッチアプリに移動し、スクリーンショットの画面全体が貼り付けられる。もちろんその上に手書きでメモを加えられる。
画面の一部分だけを使いたいときは、「フリーフォーム」「長方形」「楕円」という3つの方法で切り取れる。長方形と楕円を選んでも、実際に切り取る範囲は自由に調整できる。切り取る範囲が決まったら「完了」を押そう。するとスケッチアプリに移動する。
Xperia Z Ultraは、専用スタイラスと同じくらいの太さで導電性の素材なら、市販のペンでも入力ができるそうなので(→“One Sony”を実現したコンテンツとノート感覚で使えるペン入力の秘密――「Xperia Z Ultra」)、いくつかのボールペンで試してみた。
ペンによって書けたり書けなかったりで、書けたとしても、純正のES22並みにしっかりかけるペンは、あまりなかった。
Xperia Z Ultraは日本語入力システムに「POBox Touch 6.2」を採用しており、もちろん手書き入力にも対応している。指でも入力できるが、スタイラスを使うとさらにスムーズだ。両手を自由に使える環境にいるときは、スタイラスで手書きの方が、快適に入力できるかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.