フルHD(1080×1920ピクセル)ディスプレイを搭載したスマートフォンとしては、世界最大の6.4インチ、世界最薄の6.5ミリを誇る、ソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia Z Ultra SOL24」(レビューまとめはこちら)。13年6月に海外で発表されてから、日本での発売が待望されていたが、KDDIから1月25日に発売されることになった。
KDDIは、5.5インチ〜7インチ未満のスマートフォンは「ファブレット」として分類しているので、Xperia Z Ultra SOL24はファブレットとなる。5インチクラスのスマートフォンは幅が70ミリ前後だが、6.4インチのXperia Z Ultraの幅は約92ミリと大きい。ソニーモバイル担当者によると、「ポケットに入り、片手で持てるパスポート」のサイズを一つの目安にした結果、この幅に落ち着いたという。
手持ちのパスポートのサイズを測ったところ、幅は約88ミリだったので、確かにXperia Z Ultraとほぼ同じ幅だ。スーツの胸ポケットにも入れやすく、6,5ミリと薄いので、かさばることもない。スマートフォンのように片手で操作を続けるのは辛いが、片手で持つこと自体は問題ないと感じる。7.9インチの「iPad mini Retinaディスプレイモデル」が幅134.7ミリ、7インチの「Nexus 7(2013)」が幅114ミリであることを考えると、小型タブレットとして運用するのもアリだと思えてくる。
SOL24のサイズはグローバル版やWi-Fi版と同じ約92(幅)×179(高さ)×6.5(厚さ)ミリで、重さは2グラム増えて約214グラムとなっている(ワンセグ/フルセグ用チューナー分だと思われる)。
ボディカラーはXperia ZやZ1と同じく、ブラック、ホワイト、パープルの3色をそろえた。ブラックは「漆黒の闇」、ホワイトは「純白の雪」、パープルは「トワイライト(夕闇の紫)」をイメージしたという。背面にガラスパネル、側面にはアルミのフレームを用いている。無垢のアルミ素材を削り出して機械加工をすることで、剛性を高めた。
Xperia Z Ultraならではの特徴として、側面はヘアライン仕上げ、表と裏のエッジ部分にはサンドブラスト仕上げを施している。エッジの見え方を印象的に仕上げることで、Xperia Z Ultraの薄さをさらに際立たせるという狙いがある。また、エッジ部分をカットしたことで、手のフィット感も良く持ちやすい。
Xperia Z/Z1と同様の「オムニバランスデザイン」を継承しているが、防水性能を持ちながら6.5ミリの薄さを実現すべく、新しい機構設計の手法を取り入れた。まずは基板について。通常、基板は両面に部品を載せているが、Xperia Z Ultraでは片面に部品を集約し、基板そのものを薄くした。液晶ユニットと基板を接続する方法も工夫した。フレキシブルプリント基板(フレキ)とメイン基板を接続する際に、従来はコネクタを使っていたが、Xperia Z Ultraでは導電性接着剤を使い、フレキを基板に直接圧着(ダイレクトボンディング)することで、コネクタ分の厚みを減らすことに成功した。

カメラと、その横に赤外線ポートを装備(写真=左)。マグネット式の小さな卓上ホルダが付属する。アタッチメントを付け替えれば、Xperia Z Ultraにケースを装着した状態でもホルダにセットできる(写真=右)ハードスペックはグローバル版とほぼ共通だが、au版ではROM(ストレージ)がグローバル版の16Gバイトから32Gバイトに増えている(Wi-Fi版も32Gバイト)。ワンセグ/フルセグ、赤外線通信、FeliCaに対応するのはグローバル版とWi-Fi版にはないポイント。サイズ以外でXperia Z1と違うのは、カメラがGレンズでないことが大きい。
| Xperia Z Ultra SOL24 | Xperia Z Ultra(Wi-Fi版) | Xperia Z1 SOL23 | |
|---|---|---|---|
| OS | Android 4.2 | 同左 | Android 4.2 |
| プロセッサー | Snapdragon 800 MSM8974(2.2GHzクアッドコアCPU) | Snapdragon 800 APQ8074(2.2GHzクアッドコアCPU) | Snapdragon 800 MSM8974(2.2GHzクアッドコアCPU) |
| サイズ(幅×高さ×厚さ) | 約92×179×6.5ミリ | 同左 | 約74×144×8.5ミリ |
| 重さ | 約214グラム | 約212グラム | 約171グラム |
| ディスプレイ | 約6.4インチフルHD(1080×1920ピクセル)TFT液晶 トリルミナスディスプレイ for mobile | 同左 | 約5.0インチフルHD(1080×1920ピクセル)トリルミナスディスプレイ for mobile |
| バッテリー容量 | 3000mAh(内蔵型) | 同左 | 3000mAh(内蔵型) |
| 連続通話時間 | 約1420分(3G) | − | 約1310分(3G) |
| 連続待受時間 | 約710時間(LTE)、約740時間(3G) | − | 約700時間(LTE)、約710時間(3G) |
| メインカメラ | 有効約810万画素 裏面照射積層型CMOSセンサー | 同左 | 有効約2070万画素CMOS 裏面照射積層型CMOSセンサー |
| インカメラ | 有効約220万画素 裏面照射型CMOSセンサー | 同左 | 有効約220万画素 裏面照射型CMOSセンサー |
| メモリ | ROM:32Gバイト、RAM:2Gバイト | 同左 | ROM:32Gバイト、RAM:2Gバイト |
| 外部メモリ | microSDXC(最大64Gバイト) | 同左 | microSDXC(最大64Gバイト) |
| 防水・防塵 | IPX5/IPX8・IP5X | 同左 | IPX5/IPX8・IP5X |
| おサイフケータイ | ○ | − | ○ |
| NFC | ○ | ○ | ○ |
| ワンセグ/フルセグ | ○/○ | − | ○/○ |
| 赤外線通信 | ○ | − | ○ |
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