Selfie、Tweep、Shelfie――モバイル分野の新しい英語をチェック:日本から輸出されたコトバも(2/2 ページ)

» 2014年08月22日 17時00分 公開
[末岡洋子,ITmedia]
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 さて、メッセンジャーやチャットでも文字ベースでリアルタイムのやり取りをする類いはTextといっても間違いではない。手軽で便利なTextは、運転中にやると「text and drive」になり、多くの国や米国の州では違法だ。日本でも問題となっている「歩きスマホ」は、「text and walk」や「texting while walking」と表現される。今どきは別にTextだけでなく、地図アプリを利用しているケースも多そうだが……。

 文字ではなく写真やイメージのやり取りはなにか――。日本で“写メ”こと「写メール」が流行した2000年頃、欧州ではこの流行をなんとか持って来れないかとVodafoneらオペレーターが四苦八苦した。そして「MMS(Mobile Messaging Service)」として売り出したが、これはあまり普及しなかった。

Emoji=日本発のトレンドが英語に

 残念な結果になった“写メ”の海外進出だが、日本のモバイル文化が世界に与えた影響はなきにしもあらず。フォームファクタでは、今ではすっかり少数派となった折りたたみ式を意味する「Clamshell」(クラムシェル、二枚貝の貝殻)がその筆頭だろう。日本での流行を受けて、Motorolaの「RAZR」はもちろん、Nokiaなど当時の大手メーカーが折りたたみ端末を開発した。

 一方で、欧米で根強い人気のストレートタイプは「Candy Bar(キャンディー・バー)」――説明するまでもないと思うが、棒、あるいは板状のキャンディーのこと――と言われることが多い。一般化していないが、「iPhone」以来の黒、長方形、平たいフォームファクタを「Black Slab(ブラック・スラブ)」(黒い平板)というアナリストもいた。また、画面サイズが5型以上で3GやLTEなどをサポートする大画面スマホを「Phablet(ファブレット)」と呼ぶことも。これはSmartphone+Tabletを組み合わせた言葉で、日本でも使われ始めた。

 「Smartphone(スマートフォン)」はiPhone以来一般に使われるようになった言葉とカテゴリだが、当初は定義があいまいな時期があったように思う。“オープンな”OSを採用するという点でなら「Symbian OS」もそうだったが、Symbianをフィーチャーフォンとする市場データもあった。現にNTTドコモは、SymbianをルーツとするOSを搭載したフィーチャーフォンを現在も販売している。それがいつの間にか、タッチ画面がスマートフォンの定義に入っていたのだろうか。マーケティングの威力やおそるべし。

 なお、英語版のWikipediaをみると、Smartphoneという言葉で形容された最初の電話は、Ericsson(ソニーと合併してSony Ericssonが生まれる前)が2000年に投入した「Ericsson R380」だったとのこと。

 マーケティングという点では、米国でLTEを指す言葉としてよく使われている「4G」(第4世代)も紆余曲折があった。本来ならITU(国際電気通信連合)が定める「IMT-Advanced」を満たすのはLTE-AdvancedとWiMAX2だが、米国のキャリアが3.9GにあたるLTEやWiMAXのスピードや進化を誇示すべく「4G」と言い始めてしまった。これに折れたITUは、3.9Gについても4Gと称することを認めてしまったという経緯がある。

 話を日本に戻そう。日本発のトレンドがグローバルに浸透している新しい例が「Emoji(エモジ)」(絵文字)だろう。絵文字はAppleがiPhoneで採用し、Androidでも利用できことから、欧米でも広まっている。

 先にリリースされたUnicode 7.0にも、たくさんの絵文字が入った。元々英語圏では「Emoticon(エモティコン)」(Emotion+icon)として、スマイリーを指す言葉があるが、Emojiは顔の表情にとどまらない。

 偶然だが「Emoticon」と「Emoji」は最初の「Emo」が一緒ということもあり、言葉としても受け入れられている。やはり外国語で日本の言葉が市民権を得るには、「Sushi(スシ)」「Sake(サケ、サキィと聞こえたりもする)」のように短くて発音がわかりやすいものは有利だ。一方で、Emojiの多用に対し、文字での表現力がなくなってしまうとして憂う声もちらほら聞こえている。

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