「Xperia Z4」のバッテリーはどれだけ持つ?――Z3と比較してみた「Xperia Z4」ロードテスト

» 2015年07月17日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]

 「Xperia Z4」は、前モデル「Xperia Z3」よりも薄く、軽くなったことで、バッテリー容量がZ3の3100mAhから2930mAhに減った。LTEと3G接続時の連続通話時間と連続待受時間も、3キャリアのXperia Z4いずれも、Xperia Z3から大きく減っている。またドコモが計測した実使用時間も、「Xperia Z3 SO-01G」の約81時間から「Xperia Z4 SO-03G」は約67.8時間に減っている。

「Xperia Z4」「Xperia Z3」のバッテリースペック
ドコモ au ソフトバンク
Xperia Z4 SO-03G Xperia Z3 SO-01G Xperia Z4 SOV31 Xperia Z3 SOL26 Xperia Z4 Xperia Z3
バッテリー容量 2930mAh 3100mAh 2930mAh 3100mAh 2930mAh 3100mAh
連続通話時間 LTE:約1180分
3G:約810分
LTE:約1080分
3G:約810分
LTE:約1280分 3G:約1370分 LTE:約840分
3G:約1320分
3G:約1670分
連続待受時間 LTE:約470時間
3G:約480時間
LTE:約640時間
3G:約750時間
LTE/WiMAX 2+:
約460時間
LTE/WiMAX 2+:
約670時間
3G:約770時間
LTE:約550時間
AXGP:約510時間
3G:約590時間
LTE:約940時間
AXGP:約700時間
3G:約1010時間
実使用時間 約67.8時間 約81時間

 実際のところ、Xperia Z4はどれだけバッテリーが持つのだろうか。Xperia Z4 SO-03GとXperia Z3 SO-01Gをテストした。

photo 「Xperia Z4 SO-03G」(左)と「Xperia Z3 SO-04G」(右)

 テストはYouTubeのHD動画を連続再生、1080×1920ピクセルの静止画を連続表示、連続待受テストの3種類を行った。

 テストの条件は以下のとおりだ。

  • 東京都江戸川区の屋内で実施
  • バッテリー残量の確認には「Battery Mix」アプリを使用
  • 満充電の状態で計測開始
  • ネットワークはWi-Fiに接続
  • GPSとWi-Fiはオン、Bluetoothはオフにした
  • Googleの同期はオンにした
  • Twitter、Facebook、Dropboxにログイン、Yahoo!アプリをインストール、iコンシェルとiチャネルを使用した
  • ディスプレイ輝度は中間で統一した(明るさの自動調節はオフ)

 まずはYouTubeのテスト結果から見ていこう。こちらは6月27日の22時2分に開始し、3時間半テストを続けた。3時間半後のバッテリー残量は、Xperia Z4が35%、Xperia Z3が52%で、Z4の方が17%少ない結果になった。

photophoto YouTube連続再生テスト時のバッテリー残量推移。左がXperia Z4、右がXperia Z3
YouTube連続再生テスト
Xperia Z4 Xperia Z3
1時間後 80% 86%
2時間後 64% 74%
3時間後 44% 60%
3時間半後 35% 52%

 続いて静止画の連続再生。こちらは6月28日の10時32分に開始し、写真を表示させた状態で14時間放置した。バックライトを常時点灯させるために「Backlight Switch」アプリを使用した。1時間後のバッテリー残量は2機種とも95%だったが、2時間後あたりから徐々に差がつき、14時間後にはXperia Z4が26%、Xperia Z3が38%で12%まで差が開いた。YouTubeのテストよりは差は小さいが、ヘビーに使うほど、Z4はよりバッテリー残量が減りやすくなるといえそうだ。

photo フルHDの画像を連続表示。左がXperia Z4、右がXperia Z3
photophoto 静止画連続再生テスト時のバッテリー残量推移。左がXperia Z4、右がXperia Z3
静止画連続再生テスト
Xperia Z4 Xperia Z3
1時間後 95% 95%
2時間後 89% 91%
3時間後 84% 87%
4時間後 79% 82%
5時間後 74% 78%
6時間後 69% 74%
7時間後 63% 69%
8時間後 57% 65%
9時間後 52% 60%
10時間後 47% 56%
11時間後 42% 51%
12時間後 37% 47%
13時間後 31% 42%
14時間後 26% 38%

 連続待受テストでは、バックライトを消灯した状態で48時間にわたって放置した(時折、残量確認で点灯させた)。開始日時は6月29日の8時。12時間後のバッテリー残量はXperia Z4が89%、Xperia Z3が91%で大きな差は見られなかったが、徐々に差が開き、48時間後にはZ4が63%、Z3が75%となった。能動的な操作はほとんどしていないとはいえ、バックグラインドではGmail、Twitter、Facebookなどの通知を受け取っていたり、そのほかのアプリもわずかながら通信しているため、バッテリー容量の差がじわじわと響いたようだ。

photophoto 連続待受テスト時のバッテリー残量推移。左がXperia Z4、右がXperia Z3
連続待受テスト
Xperia Z4 Xperia Z3
12時間後 89% 91%
24時間後 82% 87%
36時間後 71% 80%
48時間後 63% 75%

 最後に、普段使いでどれだけバッテリーが持つかも確認してみた。ここではau版の「Xperia Z4 SOV31」を使い、7月13日9時40分ごろから24時間のバッテリー残量の推移をBattery Mixアプリでチェックした。筆者が主にスマホを使うのは、通勤時の電車での移動中で、往復で約50分。用途はChromeでブラウジング、SmartNewsでニュースをチェック、FacebookやTwitterのタイムラインを閲覧、「少年ジャンプ+」でコミックを閲覧、といったもの。

photophotophotophoto 参考までに、テスト時にインストールされていたアプリ

 9時40分に自宅を出発し、10時30分に会社に到着。会社ではXperia Z4はほとんど使わず、ほぼ放置。23時30分ごろに退社して、帰宅したのは0時24分。この時点で残量は26%だった。そのまま充電せず放置したところ、翌14日の9時42分には14%まで減っていた。1時間に1〜2%減っている計算で、通信時だけでなく、待受時の減りも少し多いように感じる。もちろん日によってバッテリーの減少にはバラツキがあるが、1日1回、充電をしないと厳しいことは確かだ。

photo 7月13〜14日のバッテリー残量推移。2カ所、ガクンと減っているのは通勤中に使ったため。通勤時は、「Batter Mix」が計測した温度も40度以上にまで上がっており、実際なかなかの熱さだった

 Xperia Z4はQualcommの最新プロセッサ「Snapdragon 810」を採用しており、Z3の「Snapdragon 800」よりも世代が上がってる。810では低消費電力も特徴の1つとされているが(→Qualcomm、64ビットの「Snapdragon 810/808」を発表)、現時点でXperia Z4ではそのメリットが発揮されていないようだ。むしろ本体の「発熱」の方が目立っているが、この件についてはあらためてレビューしたい。

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