NTTドコモは9月25日から、将来の機種変更時に端末代金を割り引く「機種変更応援プログラム」を開始する。利用料金は月額300円(非課税)で、支払期間は最大24カ月間(合計7200円)。
スタート時の対象端末は「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」のみだが、今後拡大する予定。iPhone 6s/6s Plusの購入に合わせて加入すると、購入から19〜25カ月目に機種変更する際、新機種購入の割引に使えるdポイント(現ドコモポイント)を還元する仕組み。古い端末は回収(下取り)される。
還元ポイントはモデルによって異なり、64Gバイト/128Gバイトモデルは9000〜2万7000円分。16Gバイトモデルは9000〜2万1000円分。また今後追加されるAndroidスマートフォンなどは9000〜1万8000円分と案内されている。還元されるポイントに幅があるのは、機種変更するタイミングによって変動するため。購入から19カ月目がもっとも多く、以降は1カ月ごとに4000〜2000円分づつ少なくっていく。
この理由についてドコモ広報部では、「分割した端末代の残金に合わせて、還元ポイントを手厚くした。残金がまだある19〜23カ月目であっても、できるだけ少ない負担で機種変更してもらうのが狙い。1カ月ごとに数千円づつ減っているのは、旧機種を使い続けているとその分の残金が減り、負担も少なくなる。分割払いが終わる24〜25カ月目は残金の影響も少なく新しい端末を購入しやすいため、ポイントも減らしている」と説明した。
19〜25カ月目以外に対機種変更した場合などは、プログラムの利用期間に応じた料金分をポイントで返却する。期間中に解約した場合は掛け捨てになる。
また9月25日から2016年3月31日に加入すると、13〜18カ月目の機種変更でも2000円(非課税)を支払うことで最大2万7000円分のポイント還元が受けられるキャンペーンも行う。
同様の機種変更支援策は、KDDI(au)が「アップグレードプログラム」として1月から先行して提供中だ。月額料金も同じ300円で、iPhone 6s/6s Plusなら購入後13〜18カ月目でも追加料金を支払って前倒しできる点も共通している。
しかしauのプログラムが端末代金の残りを実質無料(請求するが同額を割引いて相殺)にするのに対し、ドコモはポイントを付与して新端末を割引く方式。ポイントを端末代金に充てず、dマーケットでのコンテンツや物販の支払いに使うこともできる。ドコモによるとこれは、「残金を無料にする方法では、支払い額によって不公平感が生じるため」(ドコモ広報部)という。
具体的には、たまっているポイントを端末代金の一部に充て、残りを分割払いにした場合だ。購入時点で3万ポイントを使った場合とポイントを使わない場合では分割価格が異なり、19カ月目の残金も人によって違ってくる。「人によって異なる残金を一律に相殺する方式では、利用料に対してのリターンに大きな差がでてしまう」(ドコモ広報部)としている。
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