SIMロックを無事解除できたソフトバンクのXperia Z5。さっそくNTTドコモとauの純正契約のSIMカードで通信できるかどうか検証しよう。VoLTE通話は可能か、テザリングができるかの2点は、特に気になるところだ。とりわけ、ソフトバンクのAndroid端末(Nexus 6Pを除く)は、テザリング機能にオリジナルアプリが介在するので、その辺の挙動も気になる。
さて、結果はいかに……?
ドコモ純正回線は、カケホーダイプランとパケットパック10を組み合わせたXi契約のものを使った。ネット接続サービスは「spモード」「mopera U」の両方を契約しているが、今回はspモードを使っている。
音声通話は、端末設定の「VoLTEを有効」をオンにしておけば、VoLTEで通話できることが確認できた。ドコモのVoLTE対応端末との通話ではHD(高音質)通話もできる。ただし、ビデオコールには対応しないので注意しよう。LTE圏外、またはVoLTEを無効にした場合は、3G音声通話を利用できる。
テザリングも、特に問題なく使うことができた。Android 6.0にバージョンアップしたソフトバンクのXperia Z5では、テザリングをオンにする時に先述のアプリによる認証が行われるが、ドコモのSIMを入れている間はこのアプリでの認証がスキップされるようだ。
au純正回線は、LTEプランとLTEフラットを組み合わせたVoLTE契約(3G非対応)のものを使った。ネット接続サービスは「LTE NET」と「LTE NET for DATA」を契約しているが、他社端末での接続をサポートしているLTE NET for DATAを利用した。
音声通話は、端末設定の「VoLTEを有効」をオンにしておけば、VoLTEで通話できることが確認できた。auのVoLTE対応端末との通話ではHD(高音質)通話もできる。ただし、シンクコールには対応しないので注意しよう。また、VoLTEを無効にすると、通話そのものができなくなることにも気を付けたい。
テザリングも、特に問題なく使うことができた。認証関連も、ドコモSIMでのテザリングと同様だ。ただし、テザリングオプションを契約していない場合、テザリングはできない可能性がある。「可能性がある」としたのは、テザリングオプションを契約していない回線が手元になく、試すことができなかったからだ。今後、機会があればテザリングオプションなしの回線でも検証したいと思っている。
以上の通り、ドコモ・auいずれの純正回線でも使うことができたが、対応周波数帯が各キャリア版のXperia Z5より少なくなってしまうため、エリアによっては使い勝手の面でやや劣る可能性がある。
特に、au回線では、4G LTEのメイン周波数帯であるBand 18/26(800MHz帯)を利用できないせいか、電源投入後(機内モード解除後)の基地局探しに時間がかかるという現象が発生した。
ともあれ、SIMロックを解除しておけば、他の大手キャリアだけではなく、MVNO(仮想移動体通信事業者)のSIMカードや海外のプリペイドSIMカードも使えるようになるので、海外出張の多い人は手続きをしておくと良いだろう。
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