iPhone 7/7 Plusを1週間使って感じた「進化」と「不満」:石野純也のMobile Eye(9月12日〜23日)(1/3 ページ)

» 2016年09月24日 06時00分 公開
[石野純也,ITmedia]
iPhone 7/7 Plus iPhone 7(左)とiPhone 7 Plus(右)

 「予約数は過去最高」――3キャリアの社長が異口同音にこう述べているように、「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」は、順調な船出となったようだ。一方で、BCNの調査結果を引く形で販売数がiPhone 6s、6s Plusと比べて42%減になったという報道もあるように、2016年のiPhoneは入荷が少なかった様子もうかがえる。販売開始の直前にはキャリアや量販店関係者が「予約がさばけるのか戦々恐々としている」と述べていたことも、これを裏付ける。

iPhone 7/7 Plus
iPhone 7/7 Plus
iPhone 7/7 Plus 販売開始セレモニーでは、3キャリアの社長が過去最高の予約数であることを明かした

 カラーでいうと新色のブラックや、限定色のジェットブラックに人気が集中しており、需要と供給のミスマッチが起こっているようだ。iPhone 7/7 Plusは、日本市場に向けたカスタマイズが、それまでのシリーズよりも徹底している。FeliCaや1.5GHz帯のLTEに対応したことも、従来のiPhoneにはなかったことだ。ローカライズというわけではないが、IP67の防水(耐水)・防塵(じん)仕様も、日本市場での人気に拍車を掛けたそうだ。ここからは、好調な日本市場での足場を固めようとするAppleの思惑も見て取れる。

iPhone 7/7 Plus 新色のジェットブラック(左)とブラック(右)

 では、そのiPhone 7/7 Plusは、実際どのような使い勝手なのか。両実機を借り(iPhone 7は筆者私物も)、1週間ほど使ってきた。ここでは、その実力を検証していきたい。

大きな変化はないが、より精度の上がったデザイン

 iPhone 7/7 Plusは、2年に1回のフルモデルチェンジが慣例だったこれまでのiPhoneと異なり、iPhone 6/6 Plusからのデザインを踏襲している。ホームボタンが物理的なボタンからセンサーになったことで、正面から見たときの違いはわずかにあるが、“別物”と言わなければ見分けがつかないかもしれない。

 背面も同様に、iPhone 6s/6s Plusから大きく変わっていないが、いわゆる「Dライン」と呼ばれたアンテナ用の樹脂パーツの位置が本体上下の角にレイアウトされているため、よりすっきりした印象は受ける。残念ながら、シルバー、ゴールド、ローズゴールドに関しては本体色と樹脂部分の色に差がありすぎるため、アンテナがあることが分かってしまうが、ブラックやジェットブラックは同系色でまとめられており、より1枚板のようなそぎ落とされた印象を受けるようになった。

iPhone 7/7 Plus いわゆる「Dライン」の位置が変わり、ジェットブラックとブラックは色も統一されており目立ちにくい
iPhone 7/7 Plus iPhone 6s、6s Plusのころより目立ちづらくはなったが、シルバー、ゴールド、ローズゴールドだとやはり樹脂の存在感が大きい

 また、カメラ周りの処理が変わり、iPhone 7では、より本体と一体感が出るような形状になっている。1枚板という意味ではカメラが出っ張っているのは相変わらずで残念なところだが、個人的には、iPhone 6sのころより、気にならなくなっている。一方でiPhone 7 Plusは広角と望遠、2つのカメラを搭載するようになったため、よりカメラが目立ってしまった印象だ。この部分は、デザインを重視する人にとって、気になるところといえるだろう。

iPhone 7/7 Plus カメラも本体に溶け込むような処理になった
iPhone 7/7 Plus センサーが2つになり、iPhone 7 Plusではよりカメラが際立って見える

 冒頭で述べたように、新色のブラックやジェットブラックに人気が集中しているが、デザイン的にはiPhone 6/6 Plusのコンセプトをキープしているだけに、そのような状況になるのも納得できる。特にiPhone 6/6 Plusを発売直後に購入し、そのまま使い続けている人は、間もなく使用期間が2年を迎える。そろそろ機種変更を……と考えていたとき、見た目の新鮮さを求めると、どうしても新色に目が行ってしまう。特に今回のブラックとジェットブラックは、アンテナの処理が従来以上によくなっているため、需要が集中するのはある意味必然といえる。

 ただし、スマートフォンの使用期間は、端末の成熟化に伴い、年々長期化する傾向にある。黎明(れいめい)期のスマートフォンに比べ性能が上がり、頻繁に買い替えずとも快適に利用できるようになったのはその一因だ。常に新しいものを求めるアーリーアダプター以外にスマートフォンが広がったのも、使用期間が伸びている理由といえる。そうした市場動向を考えると、3年にわたって同じコンセプトを使い続ける戦略も、理にかなっている。iPhone 5s、5cのユーザーにとっては、大きな変化になるからだ。

 一方で、3年という月日は長く、競合他社を見るとデザインのトレンドは刻々と変化していることも分かる。7と銘打つからには、もっとデザイン上のチャレンジも見てみたかったというのが筆者の本音だ。

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