既報の通り、Samsung Electronicsは3月29日(米国東海岸時間)、米国・ニューヨークでイベント「Galaxy Unpacked 2017」を開催した。このイベントでは、新たなフラッグシップスマートフォン「Galaxy S8」「Galaxy S8+」のほか、VRカメラ「Gear 360」の新モデル(SM-R210)が発表された。
Galaxy Unpacked 2017には、米国や日本を含む世界各国から報道関係者が訪れ、Galaxy S8/S8+に対する関心の高さが垣間見えた。この発表会でSamsungが伝えたかったのは、「新しい携帯電話」の姿だ。
Samsung Electronicsでモバイルコミュニケーションビジネスのプレジデントを務めるDJ Koh氏はイベントの冒頭、「単に素晴らしいデバイスを発表するのではなく、私たちは新しいマイルストーンを打ち立てるためにここにいる」と宣言。
その上で、「スマートフォンに至るまで、携帯電話はさまざまな可能性の『境界線』を押し広げてきた。人々がただ『夢』だと思っていたような機能まで『当たり前』のものとなった。手の中に収まる小さなデバイスが、仕事や家庭など、日常に必要なコンテンツを提供してくれる」と、今までの携帯電話の進化を振り返った。
今までの進化を振り返った上で、Koh氏はSamsungが携帯電話事業において注力していることを説明し始めた。
Samsungが初めて携帯電話を発売したのは1988年。その時から新たな可能性をさまざまな側面から追求する姿勢を保ち、人々に愛される製品作りを目指しているという。
その開発に当たって、「Quality(品質)」「Safety(安全性)」「Craftmanship(技巧)」の3点は特に重視しているという。「Galaxy Note7」においてバッテリーの発火問題があっただけに、「私たちが取る全ての歩みにおける基礎」(Koh氏)として強調した格好だ。
品質、安全性と技巧を凝らしたGalaxy S8/S8+を、Koh氏は「新しい時代のスマートフォン」と表現した。さまざまなサービスとデバイスがインターネットを介してつながる、いわゆる「Connected World(接続された世界)」という新しい世界観の中心に来るべきスマートフォンこそ、Galaxy S8/S8+であるというのだ。
「新世界」の中心に据えられた両機種は、没入感をより高める「Infinity Display」、暗い場所での撮影や自撮り機能を強化したカメラ、指紋認証に加えて虹彩認証や顔認証にも対応した生体認証機能など、ハードウェア面の強化にとどまらず、モバイルペイメントサービス「Samsung Pay」(日本未提供)や新たに搭載したAIを活用したインテリジェントユーザーインタフェース(UI)「Bixby(ビックスビー)」など、サービス面も強化している。さらに、リモートコントローラー付きの「Gear VR」や新型Gear 360など、対応機器も拡充している。
Koh氏は「私たちが提供する全てのデバイス、全てのサービス、全ての体験は、新しい意味や新しい価値を提供する『意味ある進化』であると約束する」とし、Galaxy S8/S8+の出来に自信を示した。
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