泡ソープで洗えるSIMフリースマホ「arrows M04」登場 より頑丈になって7月下旬発売

» 2017年07月10日 17時30分 公開
[井上翔ITmedia]

 富士通モバイルコミュニケーションズは7月10日、SIMロックフリーのAndroidスマートフォン「arrows M04」を発表した。家電量販店やMVNOなどを通して7月下旬から順次発売する予定だ。販売価格は販路によって異なり、ニフティのMVNOサービス「NifMo」では3万1112円(税別)となっている。

標準2色(正面)
標準2色(背面) arrows M04。標準カラーはWhite(左)とBlack(右)の2色

ボディー設計とデザインを刷新

 arrows M04は、NTTドコモの2016年冬モデルとして登場した「arrows NX F-01J」と同様にボディー設計とデザインを従来のarrowsから刷新している。

 ボディー設計面では、本体内部の左右側面に「ステンレスフレーム」を新たに配置し、基板を保護する「フロントホルダ」の厚みを増した。これにより、「曲げ」「ゆがみ」に対する耐性を向上した。また、四隅に丸みのある「リジットベゼル」を採用することで、角からの落下時に画面に伝わる衝撃を最小限に緩和している。

 デザイン面では、画面側は「信頼性」、背面側は「快適さ」を感じられる「50/50 lite」というコンセプトを採用している。また、arrowsとしては初めてボリュームキーに丸いボタンを採用したことも注目点だ。

新ボディー設計 ボディー内部の左右側面にステンレスフレームを新規配置し、ステンレスホルダの厚みも向上
リジットベゼル 画面割れ対策として従来の「Gorilla Glass 3」、0.3mmの「画面保護フレーム」に加えて「リジットベゼル」も採用
デザインコンセプト F-01Jのものをほぼ踏襲したデザインコンセプト「50/50 lite(フィフティーフィフティー・ライト)」を採用

MIL規格の23項目に準拠 泡ソープで本体を洗える

 M04のボディーはIPX5/IPX8等級の防水性能とIP6X等級の防塵(じん)性能を有している。米国防総省の物資調達基準「MIL規格(MIL-STD-810G)」への準拠項目については「14」から「23」に増加し、より過酷な環境下での動作にも対応した。F-01Jからメーカー独自に行っている「1.5mの高さ・26方向からコンクリートに落下させる試験」にも合格している。

MIL規格 MIL規格は、従来の14項目に加え、新たに9項目にも準拠。より過酷な環境でも使えることを訴求する

 また、arrowsとしては初めて泡ハンドソープによる本体洗浄に対応した。カタログには「国内メーカー製の家庭用液体タイプの食器用洗剤」も使える旨も明記されているが、「食器用洗剤は(原液の状態では)濃すぎるので、水である程度薄めてから洗うことをお勧めする」(関係者)。

泡ソープで洗う 泡ソープで洗浄している様子。洗浄後は水道水でしっかり洗い流し、水を切り、しっかり乾燥させてから使おう

スペックは「M03」から原則据え置き ソフトウェア面はいろいろ強化

 スペックについては、先代「arrows M03」から原則として“据え置き”となる。

 プロセッサはQualcommのSnapdragon 410(CPU部は1.2GHz×4コア)を採用し、メインメモリは2GB、内蔵ストレージは16GBを備える。外部ストレージは最大256GBのmicroSDXCに対応する。ディスプレイはHD(720×1280ピクセル)の5型IPS液晶を採用する。バッテリーは2580mAhで、ユーザーによる交換には対応していない。外部接続端子はUSB 2.0(Micro B)となっている。おサイフケータイ(モバイルFeliCa)やワンセグの受信にも対応する。

 アウトカメラは1310万画素、インカメラは500万画素のCMOSセンサーを採用する。これらのセンサーはarrows M03と同じものを採用しているが、ソフトウェアを改良することで色味を改善し、シャッターのタイムラグをほぼゼロにした。また、arrowsとしては初となる「美肌補正」機能も搭載した。さらにインカメラでは、4枚の写真を合成することで暗所撮影時のノイズを抑える「暗所合成」や、暗い場所で画面が光る「インカメラフラッシュ」にも対応した。

カメラソフトウェアの進化 カメラのハードウェアはM03と同等だが、ソフトウェアに大きな改善を加えている

 OSはAndroid 7.1を搭載する。ホーム画面アプリは「NX!ホーム」「NX!ホーム シンプル(旧Leaf UI)」「かんたんセット」をプリインストールしている。

 かんたんセットは、一部のMVNO向けarrowsにプリインストールされていた「シンプルホーム」を発展させたもので、「電話」「電話帳」「メッセージ(SMS)」「インターネット(ブラウザ)」も同一のユーザーインタフェース(UI)で使えるようになっている。なお、このホームに変更すると「はっきり文字」が自動的に有効となる。

かんたんセット 一部MVNO向けにプリインストールされた「シンプルホーム」が発展し「かんたんセット」に。電話、電話帳、メッセージ、インターネットも同じUIで使える

 「メインターゲットである40代以上のユーザーを想定して」(関係者)、ナビゲーションバーには画面を拡大表示する「いつでもズーム」のキーが標準で表示される。画面の上部をずらして表示する「スライドディスプレイ」のキーを表示したい場合は、設定変更が必要となる。

いつでもズームが標準に ナビゲーションバーには「いつでもズーム」キーが標準で表示されるようになった。従来の標準だった「スライドディスプレイ」キーを配置したい場合は設定変更が必要となる

 さらに40代以上のユーザーを想定した機能として、アウトカメラを使った「拡大鏡」を新たに搭載した。通知パネルスイッチから簡単に呼び出せる。

拡大鏡 「拡大鏡」は通知パネルスイッチから呼び出せる

カラーは2色+販路限定の3色

 M04の標準ボディーカラーは「White」と「Black」の2色で、これらは「基本的にはどの販路でも扱う予定」(関係者)だ。他に、M04では販路別の限定色として以下の3色を用意している。

  • Denim Blue(ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、IIJmio限定)
  • Gold(楽天モバイル限定)
  • Green(mineo限定)
5色 7月10日時点でのカラーラインアップは5色。左からDenim Blue(販路限定)、Black、White、Gold(販路限定)、Green(販路限定)
GoldとGreen(正面)GoldとGreen(正面) 楽天モバイル限定の「Gold」(左)と、mineo限定の「Green」(右)
Denim Blue(背面) ビックカメラグループとIIJmio限定の「Denim Blue」
「arrows M04」の主な仕様
機種名 arrows M04
メーカー 富士通コネクテッドテクノロジーズ
OS Android 7.1
プロセッサ Qualcomm Snapdragon 410 /1.2GHz 4コア
メインメモリ 2GB
内蔵ストレージ 16GB
外部ストレージ microSDXC(最大256GB)
ディスプレイ(解像度) 約5型 IPS液晶(720×1280ピクセル)
連続通話時間 約530分(LTE)/約660分(W-CDMA)
連続待ち受け時間 約640時間(LTE)/約780時間(W-CDMA)
バッテリー容量 2580mAh
アウトカメラ 約1310万画素 CMOS
メインカメラ 約500万画素 CMOS
ボディーカラー White、Black(標準)
Denim Blue(ビックカメラグループ、IIJmio限定)
Gold(楽天モバイル限定)
Green(mineo限定)
サイズ 約71(幅)×144(高さ)×8.0(奥行き)mm
重量 約148g
対応周波数帯(モバイル通信) LTE:Band 1/3/8/19/26
W-CDMA:Band 1/5/6/8/19
GSM:850/900/1800/1900MHz

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