ITmedia Mobile編集部で発掘された、思い出のケータイを振り返る連載。今回紹介するのは、au(KDDIと沖縄セルラー電話)の東芝(現・富士通モバイルコミュニケーションズ)製ケータイ「X-RAY(TSX06)」です。
X-RAYはauのデザイン端末ブランド「iida」から発表された機種で、「MEDIA SKIN」と同じく吉岡徳仁氏がデザインを担当しました。
“携帯電話の内側”までデザインすることをコンセプトに、この機種は透明ボディーを採用することで内部の基板や部品の多くを見えるようにしました。その名の通り、X線(レントゲン)で内部を透過して見ているような感覚です。
下り最大9.2Mbps、上り最大5.5Mbps(ともに理論値)のデータ通信を実現する「WIN HIGH-SPEED」に初対応した機種の1つで、より高速な通信で快適なWebブラウジングを実現しました。EZ FeliCa(おサイフケータイ)、ワンセグや国際ローミングに対応するなど、当時のハイスペックケータイとしてふさわしい機能もしっかり搭載しており、見かけだけでなく、しっかりと実用面も重視したケータイです。
ただし、薄型化と透明化を優先したため、防水性能には対応していません。
透明ボディーの携帯電話は、基板構造を見せるためにサンプルとして用意されることはあります。しかし、X-RAYのように製品として投入する携帯電話に透明ボディーが導入されることはまれです。X-RAYのような透明ボディーを持つスマートフォン、あるいはケータイが「再来」する日は来るのでしょうか……?
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