2017年のモバイル業界を振り返る(1月編):格安SIMの障壁/6年ぶりタフネス携帯Mobile Monthly Top10

» 2017年12月20日 06時00分 公開
[田中聡ITmedia]

 2017年も多数の話題がモバイル業界をにぎわせました。ここでは、2017年1月〜12月のITmedia Mobile月間アクセスランキングを紹介し、各月で注目を集めたトピックを振り返っていきます。まずは1月のランキングをお届けします。

 1月といえば、米ラスベガスで開催される「CES」がおなじみ。モバイル関連ではQualcommの新プロセッサ「Snapdragon 835」が発表されました。スマートフォンはASUSの「ZenFone 3 Zoom」、ZTEの「Blade V8 Pro」「Blade V8」などが発表されましたが、新しいスマートフォンをお披露目するイベントは、毎年2〜3月に開催される「Mobile World Congress」が本命。

 CES関連で最も注目を集めたのが、カシオ計算機のスマートウォッチ「WSD-F20」でした(8位)。新たにGPS機能を搭載し、本格的なアウトドアウォッチのブランドとして人気の高い「PRO TREK」を冠しているのが特徴です。

WSD-F20 スマートウォッチ「WSD-F20」

【訂正:2017年12月20日13時58分 初出時に「WSD-F20」の写真が誤っていました。おわびして訂正致します】

 11日にはauの春モデルが発表されました。「rafre KYV40」「miraie f」「AQUOS SERIE mini SHV38」「TORQUE X01」「SPEED Wi-Fi NEXT W04」「SPEED Wi-Fi HOME L01」「Qua station」というラインアップでしたが、最も記事が読まれた機種は、フィーチャーフォンの「TORQUE X01」でした(5位、7位)。TORQUE X01は、防水、防塵(じん)、耐衝撃性能を備えた折りたたみ型のLTE対応フィーチャーフォン。タフネスケータイは、2010年に発売した「G'zOne TYPE-X」以来6年ぶりということもあり、大きな注目を集めました。

TORQUE X01 タフネスケータイ「TORQUE X01」

 1月のアクセスランキング1位は、「『格安SIMにしたいのにできない人たち』が抱える悩み」でした。格安SIMに乗り換えられない理由として「キャリアの2年縛りが終わるのを待っている。違約金がかかるので」「キャリアメールが使えないと、親と連絡が取れない」は“あるある”ですが、3つ目の「よく分からないから」は、ある意味で最も厄介な理由かもしれません。何せ具体的な解決策を見いだしにくいのですから。

 「火花散らすY!mobileとUQ mobile――それでもドコモがサブブランドを展開しない理由」(6位)にもあるように、サブブランドが台頭したのも大きなトピックでした。Y!mobileやUQ mobile、そして(サブブランドではないが)楽天モバイルが勢いを増したことで、当時よりは格安SIMの裾野が広がっているでしょうが、2年縛りやキャリアメールが使えない問題は今も変わらず存在します。誰もが気軽にMVNOへ乗り換えられる時代は、もう少し先になりそうです。

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