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» 2019年08月05日 20時53分 公開

Y!mobileの分離プランは楽天次第、半額サポートも9月末に終了へ ソフトバンク宮内社長が語る

ソフトバンクが8月5日、2019年度第1四半期の決算説明会を開催。電気通信事業法の改正により、端末割引や分離プランなどで、ソフトバンクやY!mobileは大きな変更を強いられる。今後の通信事業の見通しについて、宮内社長が語った。

[田中聡,ITmedia]

 ソフトバンクが8月5日、2019年度第1四半期の決算説明会を開催。2019年5月にヤフーを連結子会社化したことで、売り上げは前年同期比で32%増となり、ヤフー、流通、法人、コンシューマーの全事業で増収となった。営業利益も、ヤフー連結子会社化の影響で22%増となり、増収増益となった。前年同期の業績を、ヤフーの影響を加味して修正した場合の増減率は、売り上げが+6%、営業利益が+4%となる。

ソフトバンク ソフトバンクの営業利益は22%増(遡及修正後は4%増)
ソフトバンク 第1四半期の業績

「スマホデビュープラン」が想定よりも好調

 ソフトバンク、Y!mobile、LINEモバイルの3ブランドを合わせたスマートフォンの累計契約数は2245万となり、前年同期比で8%(174万件)の増加となった。宮内謙社長は、特に「スマホデビュープラン」が好調で、「想像していたよりも上振れしている。MNPで他社からも入ってきている」と手応えを話す。

ソフトバンク コンシューマー事業の売り上げ。モバイルとブロードバンド、ともに堅調に伸びている
ソフトバンク 3ブランド合わせたスマートフォンの契約数
ソフトバンク 「スマホデビュープラン」は、以前提供していた、端末代金を1万800円(税込み)割り引く「スマホスタート割」よりも3倍以上加入者が伸びている

 スマホデビュープランは、フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換える人を対象としたもので、各種割引を適用すれば、1年間は月額980円(税別)で利用できる。「日本には3社合わせてフィーチャーフォン(ユーザー)が3000万ぐらいいる。1億総スマホではないが、できるだけスマホに変えていきたい」と意気込んだ。

 NTTドコモとKDDIの第1四半期は増収減益だったが、3キャリアではソフトバンクのみ増収となった要因について、藤原和彦CFOは「全部門で足並みをそろえて伸ばせたことが大きい」と話す。宮内氏は「スマホが非常に順調だった」とあらためて強調し、「ウルトラギガモンスター+が、若い方々やアクティブなビジネスマンに受けている。本当に50GBなんて必要か? とも言われたが、大きなけん引力になっている」と話す。

Y!mobileの分離プランは楽天次第

 2019年秋(10月といわれている)には、改正した電気通信事業法が施行される。その中で必須となる分離プランは、既にソフトバンクブランドでは導入済みだが、Y!mobileでは導入していない。また端末購入補助は2万円まで、解約金は1000円というルールも加わる。

 Y!mobileの分離プランについては、「早く新しいプランを発表しようと思ったが、楽天がいろいろ発表されると思う。その料金プランを見ながらになる。(楽天は)MVNOと同じような料金プランを出すと言っているようなので、今のMVNOと同じ領域になるのでは」と見通しを語った。

 発表スケジュールについて宮内氏は「(楽天が)8月に発表されたら8月末、9月に発表されたら9月末にという形でやっていく」と話すが、楽天が法改正後に料金を発表する可能性もゼロではないので、場合によっては、楽天を待たずにY!mobileの新料金を発表することになる。

ソフトバンク ソフトバンクの宮内謙社長

半額サポートは9月末に終了へ

 端末購入補助の制限に関連して、KDDIが「アップグレードプログラム」を2019年9月末に終了することを発表。同じ仕組みで提供しているソフトバンクの「半額サポート」も、半額免除の条件に機種変更を定めていることから、通信契約にひも付く割引となり、改正法案に抵触する。また、割引額から下取り価格を引いた額が2万円を超える可能性も高く、アップグレードプログラムと同様に終了するか、条件を変えるといった措置を余儀なくされる。宮内氏は、半額サポートについても「分離型ではない(契約とひも付く)ため、9月末で終息する」と見通しを話す。

ソフトバンク 48回の割賦で端末を購入し、25カ月目で端末を返却して機種変更すると、最大半額の支払いが免除される「半額サポート」

 新たな端末割引については、「(端末に)いきなり10万払えというのは無理だと思う。(それだと)端末が売れなくなるので、(契約継続を条件としない)分離型だけど、半額サポートのような感じで買っていただけるようなアイデアを今、検証している」と述べた。

微妙なタイミングとなる新iPhone向け施策

 気になるのが、新iPhoneに関する施策だ。例年通りだと、2019年も9月に新たなiPhoneが発売されるが、改正法案の施行日が10月1日だとすると、iPhoneが発売されてから数日間だけ、現行の半額サポートが適用できてしまう。

 これについては宮内氏も悩んでいるようで、「iPhoneが発売してからはどうしようかと思っている」と素直に話す。「(iPhoneの)発売日は誰も知らない。(例年通り9月下旬だと)変なタイミングになるので、前倒しにした方がいいとは思う。業界が協調してやれればと思う」との見解を示した。

 一方で宮内氏は、改正法案がスタートする10月1日前に駆け込みでユーザーを集める考えはないことも強調した。「事業法が変わったから低調になるというパターンにならないよう、知恵を張り巡らせる」とした。

解約金1000円はプラスの効果もある

 解約金1000円については、プラスの効果も感じているようだ。「(総務省の)決め方についていは、どうこういう言える立場にはない。その方向で決まったわけだから、頭は完全にチェンジしている。マイナス要因もあるが、(ユーザーが)流動しやすくなる。持っている3つのブランドをうまく活用して、他社からお客さんをいただきやすくなる。端末もローエンド、ミッドエンド、ハイエンドをうまくマーケティングしていく」(宮内氏)

Y!mobileの「HUAWEI P30 lite」も販売へ

 Y!mobileブランドで販売を見合わせているHuawei端末「HUAWEI P30 lite」は、8月5日にKDDI、UQコミュニケーションズ、楽天モバイルが、販売をする旨を告知している。ソフトバンクはまだ公式にはアナウンスしていないが、宮内氏によると、Y!mobileのP30 liteは販売する方向だという。「発売を止めたのは、OSバージョンアップができなくなる恐れがあり、お客さんに迷惑が掛かるから。それについては緩和されたと聞いている」(宮内氏)

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